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1998 年度 研究成果報告書概要

加齢の聴覚閾値変動と側頭骨病理所見及びミトコンドリア遺伝子検出とその関連性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08671958
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関山梨医科大学

研究代表者

野沢 出  山梨医科大学, 医学部, 講師 (40172788)

研究分担者 霜村 真一  山梨医科大学, 医学部, 助手
今村 俊一  山梨医科大学, 医学部, 助手 (20232613)
研究期間 (年度) 1996 – 1998
キーワード加齢 / モルモット / ABR(聴性脳幹反応) / CAP(蝸牛神経複合電位) / SEM(走査型電子顕微鏡) / 個体差 / IHC_S
研究概要

(1) 今回、聴覚機能の面から、ABRとCAPを指標として、ハートレイ系モルモットをA群2-4ヵ月齢:21匹、B群13-15ヵ月齢:16匹、C群23-25ヵ月齢:22匹、D群33-35ヵ月:7匹の4群に分類して検討した。
CAPの閾値は、月齢とともに有意に聴覚閾値が上昇した。ABRのI波、II波、III波、IV波も同様に、それぞれ月齢により有意に閾値が上昇した。また、95dBpeSPLにおける各波の潜時も月齢により有意に延長していたが、I-II、I-III、I-IV波の各波潜時間では、はっきりとした延長は認められなかった。また、月齢の高いモルモットでも若いモルモットと同じ域値を示す個体も存在し、ヒト同様に個体差のあること。さらに、加齢による聴覚系の変化は、必ずしも末梢聴覚系(内耳)と中枢聴覚系で平行して進行していかない可能性があるものと思われた。
(2) ABRとCAPを測定するとともに、モルモットの内耳有毛細胞を日立S-4500走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。
ABRとCAPの閾値が左右とも45dBpeSPLまで観察された2ヵ月齢のモルモットのSEMでは、外有毛細胞、内有毛細胞とも配列、聴毛の乱れは観察されなかった。
15ヵ月齢のモルモット個体では、回転により差がみられるものの、やや、外有毛細胞も内有毛細胞も変形や一部消失している部位がみられた。しかし、個体差が認められた。4年齢のモルモットでは、多くの個体で、,ABRとCAPの閾値もかなり上昇し、外有毛細胞も列に関係なく、内有毛細胞も変形、消失がみられた。
以上、今回の結果では、加齢とともに聴毛に変化が観察されたが、以前より,ABR、CAPの結果でも報告しているように、個体差もあるのも事実であった。今後、さらに対象個体数を増やすことにより、より明らかになるものと思われた。

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公開日: 1999-12-08  

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