研究課題/領域番号 |
08671997
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
瀬尾 徹 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30258149)
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研究分担者 |
野口 光一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
里見 文男 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20248149)
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キーワード | 末梢性顔面神経麻痺 / in situハイブリダイゼーション法 / CGRP / c-jun / GAP-43 / SOD |
研究概要 |
(目的)末梢性顔面神経麻痺の病態は局所の神経浮腫であり、さらに障害部位の微小循環不全をひきおこし、絞扼麻痺に陥ると考えられている。虚血性神経障害による神経伝達物質の動きを遺伝子レベルで解明するため、中枢神経レベルでの神経伝達物質の発現を観察してその変化を調べた。更にこれらを踏まえ、神経障害の原因の1つとして虚血によるフリーラジカル(活性酸素)の産生増加の可能性があると考え、その強力なスカベンジャーであるSOD(superoxide dismutase)を用いて臨床での麻痺治療の新たな可能性を探った。 (方法)雄SDラットを用いて虚血性顔面神経麻痺モデル動物を作成し、神経伝達物質の発現の変化を調べるため、in situハイブリダイゼーション法によって顔面神経核におけるCGRP(calciyonin gene-related peptide)、c-jun(immediate early gene)、GAP-43(growth associated protein)の発現を調べた。またSOD投与、非投与群とで、CGRPmRNAの発現を調べた。 (結果)それぞれの神経伝達物質の経時的変化はこれまでに報告された神経切断モデルとは異なる結果を得た。しかし全体としては神経障害の程度を反映していると考えられた。またSOD投与群ではCGRP mRNAの発現が有意に抑制され、SODによる虚血性神経障害の防護効果が推察された。
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