1、網膜変性モデルであるC3Hマウスの網膜下腔に、経強膜的に、生後1〜2日のトランスジェニックマウスの網膜小片を移植し、その生着について光学顕微鏡を用いて観察した。その結果、免疫抑制剤を投与せずとも、拒絶反応は惹起されないことが確認された。しかしながら、移植網膜の分化・成長にあたって、本来の極性、すなわち視細胞外節が眼球外方に向かって配列する状態を得ることは、必ずしも容易ではなく、確率が低く、移植手技に改良が必要であることが判明した。 2、網膜変性マウスの電気生理学的研究を行うにあたり、ヒトにおける各種網膜疾患の臨床例を対象に網膜電図(ERG)を用いて電気生理学的研究を行った。
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