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1998 年度 実績報告書

網膜神経節細胞における虚血性障害の分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08672036
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

北野 滋彦  東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (30161483)

研究分担者 堀 貞夫  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20143498)
キーワード網膜神経節細胞 / 興奮性アミノ酸 / 虚血 / 熱ショック蛋白 / ミュラー細胞
研究概要

72-kDa熱ショック蛋白(HSP-72)の発現が、網膜神経節細胞における虚血耐性に関与するかを検討するため、HSP-72の誘導抑制作用のあるケルセチンを用い、網膜虚血に対する防御作用の抑制を培養網膜神経節細胞(RGC)にて研究し、HSPは、酸化ストレスなどによるストレス応答の蛋白代謝課程において重要な役割を果たしていることを確認した。一方で、酸化ストレスは、硝子体の液化を促進することが指摘されている。このことから、本研究では、HSPを発現しうる熱ショックが、硝子体の液化に与える影響について検討した。
生後7日の新生児ラットを用い、熱ショックは、42℃で5分間の温浴を10分間のインターバルで計4回を行い、これを1クールとし、1日3クールを3日間繰り返して行った。熱ショック後、眼球を摘出し顕微鏡下にて観察したのち、硝子体を露出した。硝子体液化率は、濾紙の吸着された硝子体液の重量を測定し、硝子体全重量における比率として算出した。対照群(n=10)と比較して、熱ショック群(n=10)の角膜、水晶体、網膜、脈絡膜な どの形状に変化は認められなかった。対照群の硝子体液化率の平均は、26.9%(MD7.019であったのに対して、熱ショック群は、35.5%(MD7.025)で、2群間に有意差が認められた(p=0.019,Mann-Whitney U test)。
新生児ラット眼にHSPを発現しうる熱ショックを与えることにより、硝子体液化率は有意に上昇することが示され、熱ショックが硝子体液化を促す可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ideta R.,Kitano S.,Hori S.: "Vitreous changes following heat shock treatment." Invest Ophthalmol Vis Sci. 39・4. S379 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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