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1997 年度 実績報告書

Helicobacter pyloriの口腔内における生態解析

研究課題

研究課題/領域番号 08672069
研究機関岡山大学

研究代表者

福井 一博  岡山大学, 歯学部, 教授 (70034171)

研究分担者 井上 美穂  岡山大学, 歯学部, 教務員 (20271059)
谷本 一郎  岡山大学, 歯学部, 助手 (00280686)
井上 哲圭  岡山大学, 歯学部, 助手 (20223258)
太田 寛行  茨城大学, 農学部, 助教授 (80168947)
キーワードヘリコバクター・ピロリ / 胃潰瘍・十二指腸潰瘍 / 球状体 / ケモスタット
研究概要

ヘリコバクター・ピロリはラセン状の形態を示す微好気性のグラム陰性菌である。ピロリ菌を液体培地で培養すると、増殖の静止期に入るにつれてラセン状細胞から球状体への変化が観察される。この球状体は代謝活性が低く、外界の生活環境でもある程度生存可能な休眠型の細胞と考えられているが、これまでに行われた実験では、新しい培地に移し変えても、もはや球状体は発育しない。ピロリ菌の伝播は、この球状体を介して経口感染と考えられており、保菌者から排泄された糞便や口腔内の歯垢に生存する球状体がヒトの胃に到達してラセン状形態の感染型に復帰すると測定されている。
本研究では、ピロリ菌のライフサイクル、すなわち、「ラセン状形態から球状体への移行」と、その逆である「球状体からラセン状形態への復帰」の解析を目的とした。このための最も有効な技法として、ケモスタット連続培養法を用いた。このケモスタットでは、通常用いられる閉鎖系のバッチ培養とは異なり、菌体バイオマスや代謝産物が集積しない開放系の培養システムであり、培養の化学環境を一定の条件に保持できる培養装置である。したがって、特定の環境因子パラメーター以外は固定し、その特定のパラメーターだけを変化させて、特定の環境因子に対する細菌の応答を解析する環境生理学的アプローチが可能となる。まず、血清を添加しない培地でのピロリ菌の増殖を検討を行ったところ、0.2%のdimethyl β-cyclodextrinを添加したBBL社製のトリプチケース・ソイブロス培地で良好な増殖が観察された。現在、様々な増殖速度に設定したケモスタット連続培養法で、増殖速度が細胞形態に及ぼす影響を検討している。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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