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1997 年度 実績報告書

免疫走査電顕法を用いたヒト乳歯象牙質における小管

研究課題

研究課題/領域番号 08672093
研究機関東京歯科大学

研究代表者

上松 博子  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10085821)

研究分担者 北村 晃  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90246348)
キーワードコラーゲン線維 / Type I コラーゲン / Type II コラーゲン / Type III コラーゲン / 免疫走査電顕 / 乳歯 / 象牙質 / large tubules
研究概要

ヒト乳歯歯冠象牙質の切端直下に通常の象牙細管の数〜数十倍の径を有する太い小管状の管(large tubules)が出現する。この管の走行と壁構造は象牙細管と類似しているが、管腔内には象牙芽細胞の突起は観察されず、コラーゲン線維で充塞さるている。このことから小管構造物の本体を明らかにするためにはコラーゲン線維の出現経緯並びに性状を知る必要が有ると考えた。
そこで、小管の内部構造を走査型電顕で詳細に観察すると共に、内部を埋めるコラーゲン線維の性状(タイプ)を免疫走査電顕法を用いて検索した。免疫走査電顕的検索は前年度(平成8年度)に確立した条件に従って行った。
【方法】交換期にあるヒト乳歯を抜去後、直ちに4%パラフォルムアルデヒド溶液で4℃、24時間浸漬固定したものを研究材料とした。歯牙は歯髄腔側から切縁に向かって近遠心的に凍結割断を行った。割断した象牙質片表面に対して免疫染色を施した。唇側の象牙質片はタイプIコラーゲン抗体(rabbit anti-bovine type I collagen,1:200)、舌側の象牙質片はタイプIIIコラーゲン抗体(rabbit anti-bovine typIII colllagen,1:80)で4℃、12時間反応させた。その後,20nmのコロイド金と結合した二次抗体(goat anti-rabbit IgG,1:50)に4℃、12時間浸漬した後、SEM試料とした。
【結果】小管構造部内に出現したコラーゲン線維は太さ50〜150nmで、60〜70nm間隔の周期構造を有し、小管長軸に平行するものであった。このコラーゲン線維状にタイプIコラーゲン標識の金粒子が特異的に多数観察された。さらに、タイプIIIコラーゲン標識金粒子もコラーゲン線維上に認めた。これらの金粒子は反射電子像によってさらに明瞭に認めることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroko Agematu: "Immmuno-Scanning Electron Mictoscope Characterization of Large Tubules in humam Deciduous Dentin" THE ANATOMICAL RECORD. 248. 339-345 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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