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1996 年度 実績報告書

口腔癌におけるP53の発現とアポトーシス

研究課題

研究課題/領域番号 08672112
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

田中 昭男  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (10121823)

研究分担者 益野 一哉  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (40288775)
富永 和也  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (80278572)
和唐 雅博  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20167216)
キーワードp53 / アポトーシス / 扁平上皮癌 / 多形性腺腫 / 嚢胞
研究概要

細胞の癌化には癌原遺伝子や癌抑制遺伝子の変異が関与し,癌抑制遺伝子の一つであるp53の変異は多くの癌で認められている.癌化が生じるとアポトーシスが抑制され,細胞の不死化が生じる.p53の発現とアポトーシスの関連を明らかにするために扁平上皮癌,多形性腺腫,嚢胞および歯肉の各上皮細胞におけるp53の発現を免疫組織化学的に,そしてアポトーシスの発現をterminal deoxynucleotidyl transferase (TdT) nick end labeling法によりin situで検出した.実験材料として上記組織を用い,ホルマリンで固定後,通法どおりパラフィン切片を作製した.切片にp53モノクローナル抗体を作用させ,LSAB法によってp53の発現を観察した.一方,アポトーシスを検出するために切片にTdTを作用させ,断片化したDNAの3'末端にdigoxigenin標識のdUTPを結合させ,通法どおり断片化DNAを検出した.p53の発現は多形性腺腫,嚢胞,歯肉の各上皮細胞にはほとんどみられなかった.しかし,扁平上皮癌では,p53の発現は高分化型においてみられない症例はあったが,中・低分化型ではすべて認められた.また,浸潤様式がGrade3ないし4Cや4Dにはp53の発現がよくみられた.アポトーシスは多形性腺腫の細胞,嚢胞壁上皮細胞,歯肉上皮細胞には比較的多くみられたが,扁平上皮癌では,その数は極めて少なかった。扁平上皮癌ではp53の発現は強いけれども,アポトーシスはゼロではなく少しみられた.その数は高分化型に多い傾向が認められた.今後,症例を増やし詳細に検討する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 方一如,富永和也,長尾 優,辻本憲吾,田中昭男,河原康二: "多形性腺腫においてアポトーシスを示す細胞" 歯科医学. 59(2). 221- (1996)

  • [文献書誌] Y.R.Fang,K.Tominaga,K.Kawahara K.Tsujimoto,A.Tanaka: "Apoptotic cells in minor salivary glands" J Oral Pathol Med. 25(5). 271- (1996)

  • [文献書誌] 方一如,益野一哉,富永和也,和唐雅博,長尾 優,河原康二,上田 裕,田中昭男: "嚢胞性疾患におけるアポトーシス" 歯科医学. 60(2)(予定). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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