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1997 年度 実績報告書

血中からエナメル質へのカルシウムの輸送経路と輸送機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08672145
研究機関鶴見大学

研究代表者

清水 正春  鶴見大学, 歯学部, 教授 (40064357)

研究分担者 川本 忠文  鶴見大学, 歯学部, 助手 (60148046)
キーワードエナメル質形成 / カルシウム輸送 / オートラジオグラフィー / エナメル芽細胞
研究概要

エナメル質へのカルシウムの輸送機構を明らかにするためにCa-ATPaseの阻害剤であるvanadateを投与したラットに^<45>Caを投与してオートラジオグラフィーを行い、下顎切歯エナメル質へのカルシウムの輸送状態を観察した。
0.04%カルセインを投与した9日齢ラットの静脈内にvanadate(10,1.0,0.1,0.01,0.001mM)を投与し、投与2分後に^<45>Caを静脈内に200μCi投与した。10分後に-90℃のヘキサン中で全身凍結し、下顎切歯から厚さ7μmの凍結乾燥切片を作製した。乾燥切片にX線フィルム(IX-50)を密着し、オートラジオグラムを作製した。コントロール試料としては、^<45>Caのみを投与したラットを用いて同様のオートラジオグラフィーを行った。
10mMのvanadateと投与したラットは5分後に死亡したが、1mMの場合は5時間経過しても外観的に変化は認められなかった。vanadateの濃度が低い場合は、コントロールと同様に最も強いラベルが成熟期のRA領域に、次いでSA領域、基質形成期の順に弱くなっていたが、全体的にコントロールよりラベルは弱くなっていたvanadateの濃度が高い場合、気質形成期と成熟期のSA領域のエナメル質に比較的強いラベルが認められたが、RA領域のラベルは、それらより弱くなっていた。また、細胞層のラベルもかなり弱くなっていた。
これらの結果からRA領域では、カルシウムはエナメル芽細胞によりエナメル質に輸送され、その輸送はvanadateにより影響を受けることが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tadafumi Kawamoto: "Speed of Calcium Movement in the Ameloblast Layer" Archives of Comparative Biology of Tooth Enamel. 4. 47-57 (1997)

  • [文献書誌] Tadafumi Kawamoto: "Pathway and Speed of Calcium Movement from Blood to Mineralizing Enamel" The Journal of Histochemistry and Cytochemistry. 45. 213-230 (1997)

  • [文献書誌] 川本忠文: "エナメル質形成時のカルシウム輸送様式について" 第10回バイオエンジリアリング講演会講演論文集. 1. 541-541 (1998)

  • [文献書誌] 川本忠文: "秒レベルのカルシウムオートラジオグラフィー法" 形態形成、分子メカニズム研究の最新技術. 1. 152-158 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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