研究課題/領域番号 |
08672164
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 雅仁 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (60215845)
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研究分担者 |
坂本 望 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (70285641)
佐藤 裕 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (40284898)
城 茂治 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (20154411)
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キーワード | 細胞内カルシウムイオン / 血管平滑筋 / SHR |
研究概要 |
正常ラット(WKY)の場合と同様に、高血圧自然発症ラット(SHR)の大動脈血管平滑筋標本を作製し、前年度で確認されたWKY標本と同じ条件下(蛍光カルシウム指示薬Fura-2/AM10μM、37℃、3時間)で処理し、収縮張力、蛍光強度比の変化を同時測定した。 高カリウム(50mMKC1)投与による脱分極刺激によりWKY大動脈血管平滑筋輪状標本(WKY-ring)、SHR-ringとも細胞内カルシウムイオン濃度([Ca^<2+>i])増加を伴う収縮がみられた。収縮張力は、SHR-ringのほうがWKY-ringより大きい傾向が認められた。 また、各々の標本にノルアドレナリン(10^<-7>M)投与による受容体刺激を行ったところ、WKY-ringに比してSHR-ringのほうが収縮張力、[Ca^<2+>i]の増加量の両者とも有意に大きいことが観察された。このことは血管平滑筋の直接作用としてもSHRでは同じ刺激でも容易に血圧が上昇することを示している。平滑筋収縮機構の内どの経路が、SHRで亢進しているのか現在検討中である。 さらに、近年開発された新しい静脈麻酔薬プロポフォール(2μg/l)をおのおのおのringに投与したところ、静止張力からさらに弛緩反応を示すことが確かめられた。しかしプロポフォールの基剤の自家蛍光が強く、現在[Ca^<2+>i]の測定法を検討中である。
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