研究課題/領域番号 |
08672223
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鹿沼 晶夫 東北大学, 歯学部, 教授 (20013922)
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研究分担者 |
川田 哲男 東北大学, 歯学部, 助手 (80292225)
服部 佳功 東北大学, 歯学部, 助手 (40238035)
渡辺 誠 東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)
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キーワード | 顎関節症 / 咀嚼筋活動 / 三次元咬合力 / 下顎位 |
研究概要 |
顎関節症患者の咀嚼筋活動は未だ明らかではない。この理由として、歯牙接触などの咬合要素が被験者個々で異なるのみなず、筋活動を記録する際の被験運動が被験者個々で考えられる。この被験運動を明確にするために、本研究では咬合力の三次元的な大きさと方向を規定した。この被験運動を規定した条件下で、咬合要素の一つである下顎位を変化させることにより、正常有歯顎者における下顎位と咀嚼筋活動の関係を検索した。さらに、咬合力の変化に対する咀嚼筋活動様式の特徴、および筋内各部の活動様式の違いを検索した。 その結果、下顎位の前後的変化により咀嚼筋活動が影響を受けることをが明らかになった。同一咬合力発揮時の咀嚼筋活動は下顎位により異なり、咬筋では下顎前方位において、側頭筋前部・後部では下顎後方位において増加した。さらに、下顎位の変化に伴う側頭筋前部・後部活動の増加は、タッピング位より後方位において著明であった。一方、咬合力方向の変化に伴い咀嚼筋活動は一定の傾向で増減することが明らかになった。咬筋では、咬合力方向が前方になるに従い増加し、後方および同側方になるに従い減少した。側頭筋では、後方および同側方になるに従い増加し、前方および反対側方になるに従い減少した。さらにこの側頭筋活動様式は部位により異なり、咬合力方向の変化に伴う筋活動の変化量は部位が後方になるに従い大きな値を示した。 咬合時の下顎偏位や筋内各部による圧痛の発現の違いは顎関節症患者においてしばしば認められる所見であり、今回の結果は顎関節症発症機序の一端を示したものと考えられる。
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