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1996 年度 実績報告書

口腔癌発癌過程における転写因子RB蛋白質の関与に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08672279
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

鄭 漢忠  北海道大学, 歯学部, 助手 (80180066)

研究分担者 吉村 善隆  北海道大学, 歯学部, 助手 (30230816)
出山 義昭  北海道大学, 歯学部, 助手 (80271667)
キーワードDMBA / 実験口腔癌 / ゴールデンハムスター / 実験発癌
研究概要

今年度は、DMBA誘発ハムスター実験口腔癌試料を用いて、各種解析法の最適条件を得るための予備実験を行うとともに、その病理組織学的検索を行った。
実験は、生後4〜5週齢の雄性ゴールデンハムスター30匹を用いた。ハムスターは実験群を8、10、12週群(各5匹)に分け、週3回隔日に、0.5%DMBA含有アセトン溶液を用い、左下顎第二臼歯舌側歯槽粘膜を歯科用クレンザ-で擦過した後、同時に塗布した。対照群は12週に渡り実験群と同様な操作をアセトン溶液のみで施行した。
対照群においては、肉眼的所見では、粘膜表面は平滑で全体に淡い赤色を呈し、粘膜下に豊富な血管の走行を認めた。病理組織学的では、上皮過形成を呈し、正常よりも数層肥厚した粘膜上皮が認められたが、基底層は平坦のままであった。
塗布後8週においては、肉眼的所見では、1例において塗布部周囲の口底粘膜の粗造感とともに複数の白色小腫瘤を形成しているものがみられた。病理組織学的所見では、上皮脚の肥大、基底層の肥厚がみられ、基底膜の一部が不明瞭化していた。また、核の大きさも増大しており、核の大小不同もみられた。
塗布後10週においては、肉眼的所見では、粘膜表面全体的に白色粗造に肥厚し、黄赤色の小腫瘤が散在性に認められた。病理組織学的所見では、異形成上皮を呈し、上皮脚の不規則な伸長、基底膜の凹凸不整、ならびに多層化、基底細胞を中心とした異型細胞の出現などが認められた。
塗布後12週においては、肉眼的所見では、約60%において歯肉、歯槽粘膜、口底部ならびに舌に直径2〜3mm大の白色小腫瘤ならびに軽度の白板状の隆起がみられた。病理組織学的所見では上皮脚はさらに肥大し、基底膜の不明暸な部分が多くみられ、細胞ならびに核の異型性も増加していた。
以上の所見より、試料は発癌過程にあると確認された。次年度は今回得られた試料を用いて、各種解析法に応用する。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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