チタン ミニプレート周囲の軟組織は内層と外層で構成された厚い線維組織であった。外層で紡錘形細胞がTGF-βとPDGFのアイソフォルムとレセプターを発現していた。二重蛍光抗体法と二重酵素抗体法によりTGF-βとPDGFのリガンドとレセプターを発現している紡錘形細胞の細胞同定を行った。検討した細胞増殖因子はTGF-β1、-β2、-β3、TGF-β type I receptor、type II receptor、PDGF-AA、PDGF-BB、PDGF α-receptorおよびPDGF β-receptorであった。使用した細胞マーカーはCD68とtype I procollagenであった。細胞数計測による定量的評価を二重蛍光抗体法により行った。CD68陽性マクロファージのなかで細胞増殖因子またはその受容体が同時に局在する率は次のとうりであった;TGF-β1(10%)、-β2(13%)、-β3(13%)、TGF-β type I receptor(2.1%)、type II receptor(9.7%)、PDGF-AA(30%)、PDGF-BB(14%)。type I procollagen陽性線維芽細胞のなかで細胞増殖因子またはその受容体が同時に局在する率は次のとうりであった;TGF-β1(10%)、-β2(65%)、β3(92%)、TGF-β type I receptor(80%)、type II receptor(29%)、PDGF-AA(67%)、PDGF-BB(84%)。二重酵素抗体法による細胞同定ではCD68陽性マクロファージはPDGF β-receptorを発現してなかったが、type I procollagen陽性線維芽細胞の一部はPDGF β-receptorを発現していた。チタン ミニプレートの被包化における線維芽細胞は主にオートクリン作用で細胞増殖因子により刺激されていると考えられた。
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