研究課題/領域番号 |
08672287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 敦 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90250795)
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研究分担者 |
森 士朗 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80230069)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / 癌化学療法 / 病理組織学的効果 / ヘパラン硫酸グリコミノグリカン / 接着分子 / E-カドヘソン / α-カテニン / 所属リンパ節転移 |
研究概要 |
シスプラチンあるいはカルボプラチンを主体とし、これにドキソルビシン、ピラルジシン、ペプロマイシンのいずれかを組み合わせた2剤あるいは3剤併用術前化学療法1コースを施行した口腔扁平上皮癌新鮮例47症例を対象とし、治療前の腫瘍細胞質におけるヘパラン硫酸グリコサミノグリカン(HS-GAG)の発現と化学療法の病理組織学効果の関連を検討した。大星・下里分類Grade IIb以上の病理組織学的有効例は、HS-GAG強陽性発現例では13.3% (2/15)、HS-GSG弱陽性発現例では46.2% (13/28)、 HS-GAG陰性例では0% (0/4)であり、弱陽性症例は強陽性および陰性症例に比べて有意に有効症例が多いことが示された。従って、口腔扁平上皮癌におけるうHS-GAG発現様式は、術前化学療法の効果を推測する上で、有用な指標になりうる可能性が示唆された。なお、CD44、E-カドヘリン、L-PHA結合糖鎖については発現パターンと病理組織学効果との間に有意な関連を認めなかった。今後は、上記化学療法よりも奏効率が高いとされる、5-フルオロウラシル・シスプラチン併用療法を施行した症例について、同様の検討を行う予定である。 また、口腔扁平上皮癌84症例において細胞膜領域に発現するα-カテニン(E-カドヘリンの機能調節因子)についても検討を行ったが、その発現様式が強陽性、弱陽性、陰性の3型に分類され、有意に所属リンパ節転移の有無と関連することが認められたが、癌化学療法の感受性の指標としての可能性については、現在検討中である。 最後に、B型肝炎、C型肝炎キャリアー、あるいは成人T細胞性白血病抗体陽性患者における凍結組織切片作製については、免疫染色で使用する器具類および洗浄に用いるPBSの汚染の問題が未解決であることから、現在検討中である。
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