研究課題/領域番号 |
08672296
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
大月 佳代子 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (20185325)
|
研究分担者 |
辻 政秀 山梨医科大学, 医学部, 講師 (70262665)
大西 正俊 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50014139)
|
キーワード | デンタルインプラント / 切除義顎 / 顎義歯 / 維持固定源 / 顎骨欠損 / 機能回復 / 人工歯根 / 咀嚼能率 |
研究概要 |
本研究の目的は顎骨切除後の顎欠損部に適用される切除義顎、顎義歯の維持が不十分な症例に対し、人工歯根の植立により、補助的な維持固定源とする応用である。 臨床応用に関する検討 顎欠損に対する補綴処置は外科手術後の創傷治癒完了後に行われる。一方、人工歯根にはその適用術式から2回法と1回法に分けられるが、顎義歯の維持固定としては可及的に早期に対応し得る点で後者を本研究では選択採用した。即ち、スパイラル型とネジ状のシンクレスト型の人工歯根を直接あるいはバ-型維持装置を介した構造で顎義歯を維持固定した。上顎顎義歯は無歯顎であってもそれ自体、上顎片側の小欠損穿孔では栓塞子により、一般的に安全性は良好であるので、人工歯根による維持固定はさらに良好な装用性を得ることが可能となる。しかしながら、上顎欠損部が広範な症例では、安全性をカバーする結果として人工歯根には大きな力が加わることになる。さらに上顎骨の構造上、上顎洞の存在、骨の粗造性、そして術前の放射線照射などの諸条件による影響が考えられる。これらの不利な条件下での人工歯根による義顎維持装置の適応構造としては可及的に個々の植立した人工歯根をバ-型維持装置で連結し、全体を一塊として、顎義歯の転覆力に抗する配列をすることが効果的であった。一方、顎義歯側の維持固定装置に対応する構造としては連結部分にかかる力を可及的に緩術し得るものであることが有利である。このような理論上の設計のもとに顎義歯に対する人工歯根を維持定源とする臨床を展開し、2症例についての経過観察症例を分析中である。
|