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1996 年度 実績報告書

サイトメガロウイルス口腔感染症の遺伝子診断法ならびに遺伝子関連療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08672317
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛媛大学

研究代表者

伊藤 千鶴  愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (50169653)

研究分担者 栢原 浩彰  愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (50263942)
浜川 裕之  愛媛大学, 医学部, 助教授 (20127905)
谷岡 博昭  愛媛大学, 医学部, 教授 (10028748)
キーワードサイトメガロウイルス / 単純ヘルペスウイルス1型 / EBウイルス / 6型ヘルペスウイルス / 7型ヘルペスウイルス / nested PCR / in situ PCR / 難治性口腔粘膜病変
研究概要

本研究では、治療抵抗性を示して長期の経過にわたる難治性口腔粘膜病変の病態解明を目的とした。同病変部の組織像では、炎症細胞浸潤が比較的共通する特徴的な所見として認められ、免疫機構の異常が示唆される。一方、ヘルペスウイルス群ウイルスは普遍的に潜伏感染しており、宿主の免疫能に相関して頻繁に活性化し、特に唾液中への高率な排出が証明されていることから、口腔粘膜への関与の可能性が推定される。そこで、白板症(40例)、偏平苔癬(9例)、難治性潰瘍(9例)、びらん・発赤(11例)を対象として、ヘルペスウイルス群ウイルスである単純ヘルペスウイルス1型(HSV1)、EBウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、6型ヘルペスウイルス(HHV6)、7型ヘルペスウイルス(HHV7)の各遺伝子検索をneated PCRにより行った。その陽性率は、白板症22.5%、偏平苔癬55.6%、難治性潰瘍100%、びらん・発赤18.1%であった。ウイルス別では、EBV 24.6%、HHV7 13.0%、CMV 8.7%であったのに対して、HSV 1.4%、HHV6 0%と、検出率には明らかな差が認められた。一方、正常人および粘膜病変罹患患者の末梢血単核球18検体においては、EBV 66.7%、HHV7 55.6%、CMV 56.0%、HSV1 77.8%、HHV6 62.5%の陽性率であり、各ウイルスの検出感度、検体宿主の感染率(潜伏感染も含む)には差は認められなかった。以上の結果から、EBV、HHV7、CMVの難治性口腔粘膜病変への関与の可能性が高いことが示唆された。さらに、病変内でのウイルス遺伝子の局在の解明や、または陽性結果の得られた組織においては唾液中に存在するウイルスのコンタミネーションではないことを証明することを目的として、現在in situ PCRを試行中である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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