研究概要 |
本研究では、関節軟骨の細胞外基質に着目し,加齢に伴う関節組織の構造および形態変化と変形性顎関節症発症との関連について検索するために,SAM顎関節下顎頭ならびにヒト顎関節における各種コラーゲンおよびグリコサミノグリカンの加齢変化を免疫組織化学的に検討することを目的に本研究を計画した.昨年は,SAM顎関節下顎頭を用い,LSAB法でI型,II型,およびX型コラーゲンならびに,ヒアルロン酸結合タンパクを検討した.その結果,I型コラーゲンは下顎頭軟骨中間層および肥大層において染色性の低下を示し,II型コラーゲンは肥大層から中間層および線維層に反応が拡大した.X型コラーゲンは下顎頭軟骨肥大層から中間層まで反応が拡大した.また,HABPは肥大層および中間層において染色性の低下を示した.以上の所見はSAMR1系の4か月齢では認められず,6か月齢以降に認められた.本年は,正常新鮮遺体顎関節を対象に,LSAB法でII型,VI型,IX型,X型,XI型コラーゲンの顎関節における免疫組織化学的局在を検討した.VI型コラーゲンは下顎頭軟骨の表層および中間層の軟骨細胞周囲に陽性反応を認め,X型コラーゲンは肥大層における軟骨基質および軟骨細胞周囲に陽性反応を認めた.IXおよびXI型コラーゲンは中間層,肥大層の軟骨基質に陽性反応を認め,II型コラーゲンの局在部位と類似していた.
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