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1996 年度 実績報告書

ダウン症小児の炎症歯肉におけるサイトカインの測定

研究課題

研究課題/領域番号 08672355
研究機関東北大学

研究代表者

畑 弘子  東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20180630)

研究分担者 門馬 祐子  東北大学, 歯学部, 助手 (00191073)
キーワードダウン症 / 歯肉溝滲出液 / サイトカイン
研究概要

これまで、成人の歯周疾患において炎症との関連が示されているIL1-α、IL1-β、IL1-2、IL1-6、TNF-αについて、歯肉溝滲出液(GCF)中の量と炎症との関連をダウン症児(D群)と健常児(N群)で比較することを目的して本研究を行った。被験者は、上顎中切歯が萌出しているダウン症児(平均年齢10歳7月)および健常児(平均年齢10歳8月)である。GCFの採取部位は、上顎前歯部唇側の歯肉溝で、被験歯の歯面に付着している歯垢を短針、小綿球で取り除き、コットンロールで簡易防湿し、エアで乾燥後、濾紙(ペリオペ-パ-^<(R)>)を歯肉溝に挿入、30秒間、または60秒間静置してGCFを採取し、すみやかに濾紙をスクリューキャップ付マイクロチューブに移し、密閉した。GCFの採取量は、採取の前後に濾紙とスクリューキャップ付マイクロチューブの重量を測定し求めた。GCF中のサイトカインの定量は、ELISA法を用いた測定用キット(Quantikine^<TM>, R&D systems)を使用した。被験歯のポケットの深さは、すべて2mm以下でD群:1.6±0.7mm、N群:1.8±0.3mm、Loe and SilnessのGIはD群:1.3±0.8mm、N群:1.1±0.7であり、ProbingによるBleedingは両群とも75%に認められた。30秒間当たりのGCF採取量は、D群:0.24±0.15μl、N群:0.38±0.25μlであり、有意にD群が少なかった。IL1-2、IL1-6、TNF-αは、どの試料においても検出されなかった。IL1-α、IL1-βは全試料から検出され、IL1-αは、D群:32.6±30.6pg/30sec、N群: 12.9±6.2pg/30sec、IL1-βは、D群:3.8±1.4pg/30sec、N群:5.9±2.3pg/30secであった。これらサイトカインとGIとの関連は両群とも認められなかった。また、ダウン症児では、GCF量が少ない、濾紙の挿入によっても容易に出血するなど、GCFを検体とする上での困難さが多々あった。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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