• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

カテプシンLならびにその阻害剤による矯正的歯の移動と歯根吸収の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08672371
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

大庭 知子  徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10274242)

研究分担者 岡田 欣也  徳島大学, 歯学部, 助手 (60274239)
谷村 一朗  徳島大学, 歯学部, 助手 (20253221)
山本 照子  徳島大学, 歯学部, 教授 (00127250)
キーワードカテプシンL / 破骨細胞 / 骨吸収 / カテプシンL阻害剤 / エポキシコハク酸誘導体
研究概要

本年度はまずカテプシンLの特異的阻害剤のスクリーニングを行った。これは新規に合成されたカテプシンLに特異性の高い阻害剤であるエポキシコハク酸誘導体を用いて検討した。
まず、これらの阻害剤を種々の濃度でカテプシンL基質と反応させ、ラット肝カテプシンL、B,HおよびJ活性に対するカテプシンL活性の阻害効果を検討した。次に新生ラット骨髄細胞による骨吸収実験ではラット骨髄細胞を牛骨片上に播種し、副甲状腺ホルモンにより骨吸収を促進させた条件下で種々のエポキシコハク酸誘導体を添加し、その結果生ずる骨吸収窩の面積を測定して骨吸収阻害作用を評価した。種々のエポキシコハク酸誘導体のなかでCLIK-1は10^<-6>MでカテプシンL活性を完全に阻害した。この濃度でカテプシンH活性の阻害も認めたが、カテプシンB活性を全く阻害しなかった。骨吸収窩形成実験ではCLIK-1は10^<-6>Mで骨吸収を有意に抑制した。CLIK-63は10^<-7>MでカテプシンL活性を完全に阻害し、10^<-7>M、10^<-6>Mで骨吸収を有意に抑制した。また、10^<-7>M、10^<-6>MでカテプシンJ活性の阻害を認めたが、カテプシンHおよびB活性は全く阻害されなかった。CLIK-65はカテプシンJ活性をやや阻害したが、カテプシンB活性を阻害せずカテプシンLを強く阻害する10^<-7>Mで骨吸収を有意に抑制した。
以上の結果、エポキシコハク酸誘導体のなかでも特にカテプシンLの阻害効果の強い、すなわち、カテプシンL特異的阻害剤としてCLIK-1、63、65を見い出すことに成功した。また、これらのカテプシンL阻害剤は骨吸収を強く抑制することを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Katumuma,et al: "New drug design of cathepsin L specific inhibitors and their inhibitory effectson bone resorption" The 12th FAOBMBSymposium. 185 (1996)

  • [文献書誌] Yasuo Ohba,Tomoko Ohba,et al: "Inhibitory mechanisms of H^+-ATPase inhibitor bafilomycin Al and carbonic anhydrase II inhibitor acetazolamide" FEBS Letters. 387. 175-178 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi