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1997 年度 実績報告書

食物咀嚼および食魂嚥下後の口腔内環境に及ぼす唾液の影響

研究課題

研究課題/領域番号 08672384
研究機関明海大学

研究代表者

渡部 茂  明海大学, 歯学部, 教授 (60113049)

研究分担者 巣瀬 賢一  明海大学, 歯学部, 助手 (70255040)
吉村 譲  明海大学, 歯学部, 助手 (20230815)
鈴木 昭  明海大学, 歯学部, 助手 (90275826)
キーワード唾液クリアランス / 食物咀嚼 / 食物残渣 / 口腔環境
研究概要

1.食魂嚥下後口腔内に食渣の量について検討した。各食物一口量を決め一定時間咀嚼させた後嚥下させ、嚥下直後、10秒後、1分後、3分後に20mlの蒸留水で洗口させ、回収したものを凍結乾燥し重量を測定した。一口量の乾燥重量と比較し、どの程度の食渣が口腔に残留するかについて調べた結果、クラッカー15.2%,ふ菓子8.1%,カステラ4.2%,白米2.9%,魚肉ソ-セージ1.8%であった。食物嚥下時の歯面付着性の違いが影響しているものと思われた。
2.唾液クリアランスと口腔内各部位の環境の関連性を調べるため。乳酸飲料摂取後の歯牙表面のpHの変化を部位別にモニターした。上顎前歯唇面、上顎臼歯頬面、下顎前歯舌面にイオン感応型電解効果トランジスター電極を固定装置を介して装着した。pHが安定してから、乳酸飲料水20mlを摂取し、pHの変化をモニターした。その結果pHが最低を示してから、もとのpHに回復するまでに要する時間は下顎前歯舌面が最も速く、次いで上顎臼歯頬面、上顎前歯唇面の順であった。このことは唾液クリアランスの部位特異性が口腔内各部位の環境維持に大きく関わっている事を示唆するものと考えられた。
3.臼歯部頬側面の唾液クリアランスについて検討を行った。1mol/LのKClを含む寒天をプラスチックホルダーの3個の円柱型の凹みに固まらせ、そのホルダーを中央の凹みが上顎第1大臼歯頬側面にくるようにレジンプレートで口腔内に固定した。一定時間後ホルダーから3個の寒天を取り出し、300ml,100ppmのNaCl溶液内にそれぞれ入れてKClを全て溶出させた。その溶液中のKClの濃度から、その部位の唾液クリアランス率を推定した。その結果、耳下腺唾液は安静時においては第1大臼歯の遠心方向より近心方向に流れる量が多いことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Akira Suzuki: "Rates of salivary clearance in the upper posterior buccal region" Proceedings of 1 st Conference of Pediatric Dentistry Association of Asia in press. (1988)

  • [文献書誌] Shigeru Watanabe: "Effects of chewing of foods on salivary flow in children." Dentistry in Japan. 34. 101-104 (1998)

  • [文献書誌] 鈴木昭: "口腔前庭部の環境に及ぼす唾液の影響1.耳下腺管開口部の位置について" 小児歯科学雑誌. 35. 921-925 (1997)

  • [文献書誌] 時安喜彦: "副交感神経様作用薬物の唾液分泌促進に関する研究" 歯科薬物療法. 16. 126-130 (1997)

  • [文献書誌] 渡部茂: "塩酸ピロカルピン固体分散体製剤の唾液分泌効果" 歯科薬物療法. 16. 131-136 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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