研究概要 |
掲題研究は、設備面においては、1)3次元計測装置の製作とそのコンピュータとの連結ならびに被計測者用頭部固定装置の製作というハード部門のシステム化、ソフト面においては、2)計測した各基準点の3次元座標値を幾何学的手法に基づいて演算処理するための数学プログラムの開発、最後に、3)本システムを用いた歯および画面頭蓋部の試験的計測の実施という3つの部門から成り立っている。3次元計測装置の製作については、6つある関節の各部にポテンシオメータを組み込んだ6自由度を有する測定用アームを製作して、それを本体とした。本装置の試験操作によって目的とする機能を発揮し得ることを確認した後、本装置をプロトタイプ視できる3次元計測器MicroScribe-3Dが別途大学研究費で購入可能となったため(既に本研究費補助金交付申請書にて報告済)実用に際しては、そちらを活用することとした。コンピュータハードウエア部門については、本体(DEC Celebris GL5133,シャープPCA324)、モニター(EV-170-TAXAN)、プリンタ(HP Laser Jet 41JRPO)等、市販製品の中から調達して連結し、頭部固定装置としては予算の都合もあり既存の歯科治療用ユニットのヘッドレストで賄うこととした。ソフト部門ではMicrosoft Visual Basic等を駆使して、計測基準点の3次元座標値から、歯および頭蓋顔面各部の基準平面に対する位置関係を矯正学的ニーズに合わせた幾何学的数値として表現するプログラムを開発した。目下、乾燥頭蓋やヒトをサンプルとして試験計測を行ない、本システムの計測精度や再現性について検査中である。
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