研究課題/領域番号 |
08672403
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
尾崎 正雄 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (10152472)
|
研究分担者 |
加納 篤子 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (50271440)
谷口 邦久 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (90105685)
|
キーワード | 硬組織 / 三次元画像解析 / 口腔病理学 / 立体構築 / ボクセリング / 光学顕微鏡 |
研究概要 |
歯牙や骨組織に関する病理的な研究では、硬組織を含めた血管網の観察が必要である。しかしながら、レジン注入による血管構築法では血管自身の構造は明らかになるが、その他の周囲組織との関係を観察することは難しい。そこで我々は、コンピュータによる三次元画像解析を用いた立体構築を行うための基礎的研究を行った。 本研究は、口腔病理学と情報工学的手法を組み合わせ、近年行われているレジン構築法では出来なかった血管網と硬組織および軟組織外形との関係を明らかにすることを目的とした。まず実験は、本講座が所蔵している画像処理用コンピュータと光学顕微鏡に今回備品購入を予定しているCCDカラービデオカメラを追加設置し、病理画像取り込み装置を作製することより開始された。そして本年度は、8週ラットの下顎骨および歯牙を用いた立体構築を試みた。 硬組織試料は、屠殺後、下顎骨および歯牙を採取し、歯牙を極力残して切り出し、眼科縫合用針および絹糸を用いて画像入力用ガイドポイントを印記した。その後、通法に従って脱灰し、ミクロトームを用いて水平断で切片標本を作製する。そして、顕微鏡設置したCCDカラービデオカメラを用いて、切片標本の画像を等間隔でコンピュータにデジタル入力後、収集された画像をコンピュータ上で立体構築した。構築された画像に疑似カラー処理を施し観察した。立体構築されたラット顎骨は、やや構築象が荒いものの顎の形態を止めており、顎骨を歯牙との関係が観察された。今後の課題としては、各切片標本の染色状態の調製および画像入力のガイドポイントの微細化が必要と考えられたので更に詳細な設定方法を検討して行くつもりである。
|