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1996 年度 実績報告書

二段階脱保護法による実用的リン酸化ペプチド・タンパク質の合成法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08672421
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

大高 章  京都大学, 薬学部, 助教授 (20201973)

研究分担者 玉村 啓和  京都大学, 薬学部, 助手 (80217182)
キーワードリン酸化 / リン酸化ペプチド / ペプチド合成 / 最終脱保護 / ジメチルホスフェートアミノ酸 / フラグメント結合
研究概要

蛋白質のチロシン、セリン、スレオニン残基のリン酸化、脱リン酸化が生体内情報伝達系において重要な役割を果たしていることが明らかになるにつれ、近年リン酸化ペプチド・タンパク質の需要が高まっている。このような観点より『二段階脱保護法による実用的リン酸化ペプチド・タンパク質の合成法の開発に関する研究』を遂行し以下のような実績をあげることができた。
1.まず合成ストラテジィーとしては保護リン酸化アミノ酸を縮合し、合成の最終段階においてリン酸の保護基を含む全保護基の除去を行うプレリン酸化法を採用することとした。そこで保護リン酸化アミノ酸としてジメチルホスフェート含有アミノ酸[Boc-Ser/Thr/Tyr-(OPO_3Me_2)-OH]を用いることとし、これらアミノ酸誘導体を通常のBoc型固相ペプチド合成法に適用可能であることを確認した。さらに本メチル基の脱保護並びにペプチド合成への適応性という点に注意をはらい新規最終脱保護系の開発を行った。その結果High Acidic[1 M TMSOTf-thioanisole/TFA,m-cresol,EDT(ethanedithiol)]-Low Acidic[1 M TMSOTf-thioanisole/TFA,m-cresol,EDT+TMSOTf+DMS(dimethyl sulfide)]からなる二段階脱保護法がリン酸化ペプチドの脱保護法に非常に有効であることを見出した。
2.長鎖リン酸化ペプチドの合成にはフラグメント縮合を用いることが必要不可欠であると判断し、チオエステルリン酸化ペプチドフラグメントの合成に焦点を当て研究を展開した。その結果、トリフルオロメタンスルホン酸(TFMSA)-TFA-m-cresol(1:9:1)からなる系をフラグメントの脱保護系として用いるとLysとリン酸化アミノ酸側鎖が完全に保護されたチオエステルペプチドフラグメントが効率的に合成できることを見出した。現在、得られたフラグメントを用いる長鎖リン酸化ペプチドの合成について検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akira Otaka: "Development of a Practical Synthetic Methodology Using Dimethylphosphono Amino Acid for Phosphopeptides" Peptides:Chemistry,Structure and Biology. 442-443 (1996)

  • [文献書誌] J.J.Barchi,Jr.: "Conformational Analysis of Cyclic Hexapeptides Designed as Constrained Ligands for the SH2 Domain of the p85 Subunit of Phosphatidylinositol-3-OH Kinase." Biopolymers. 38. 191-208 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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