研究課題/領域番号 |
08672446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
飯森 隆昌 帝京大学, 薬学部, 助教授 (90246025)
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研究分担者 |
高橋 秀依 帝京大学, 薬学部, 助手 (10266348)
大竹 廣雄 帝京大学, 薬学部, 助手 (50256054)
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キーワード | グリコシル化反応 / 脱炭酸 / カルボナ-ト / ベンジル保護糖 / シリルトリフラート / 四塩化スズ |
研究概要 |
グリコシル合成を、1.コネクターを介した糖の一時的な連結、2.コネクターの除去によるグリコシル結合への変換、の2行程で行うこととし、コネクターとしてカルボナ-トを採用し、ベンジル保護糖を基質として検討を行った。 単純なアルコールのカルボナ-ト(例えば、ベンジルオキシカルボニル基)は、水酸基の保護基として用いられるなどの報告はあるが、より複雑な混合カルボナ-トは、その利用を含めあまり研究がなされていない。そこで、混合カルボナ-トの効率のよい合成法の確立を目指し検討を行ったところ、4-nitrophenoxy基又はimidazolyl基を脱離基として持つ活性カルボナ-トを用いることによって高収率で混合カルボナ-トを得ることができるようになった。 これまで脱炭酸によるグルコシル化反応は、熱分解によるものが1例知られているが、目的とするグルコシド以外に種々の副生成物を与え、実用的ではない。そこで、効率良く脱炭酸反応を起こし、グリコシル結合へと変換するプロモーターの探索を、ルイス酸を中心として行った。多くのルイス酸で反応は進行するが、トリアルキルシリルトリフラートあるいは四塩化スズ-過塩素酸銀を用いると収率良く、比較的高い立体選択性でグルコシル化反応を触媒することがわかった。シリルトリフラートを用いた場合には、溶媒により選択性が異なり、特にトルエンを用いた時、β-選択性が向上した。一方、四塩化スズと過塩素酸銀を組み合わせて用い、エーテル中で反応を行うとα-グリコシドを選択的に、かつ収率良く得ることができた。
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