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1997 年度 研究成果報告書概要

ヘテロDiels-Alder反応を活用する新規生理活性アルカロイドのキラル合成

研究課題

研究課題/領域番号 08672450
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 化学系薬学
研究機関東京薬科大学

研究代表者

樹林 千尋  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80057330)

研究分担者 山崎 直毅  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30277264)
青柳 榮  東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (30212385)
研究期間 (年度) 1996 – 1997
キーワードレパジンA,B,C / 海産アルカロイド / 群体ホヤ / デカヒドロキノリン / ヒト腫瘍細胞増殖抑制活性 / キラルヒドロキサム酸 / キラルアシルニトロソ化合物 / 分子内へテロディールズ・アルダー反応
研究概要

レパジンA、B、Cは、北海で採取された群体ホヤClavelina lepadiformisから単離された、海産アルカロイドとしては最初のデカヒドロキノリンアルカロイドであり、ネズミ白血病細胞及びヒト腫瘍細胞に対して強い増殖抑活性を持つことが示されている。これらレパジン類の分子構造及び相対配置はすでに決定されているが、絶対配置は未決定である。本研究は、アシルニトロソ化合物の分子内へテロディールズ・アルダー反応を基本合成戦略としてレパジン類の最初の不斉合成を行い、さらにレパジン類の絶対配置を明らかにすることを目的とする。
ヒドロキサム酸の酸化により反応系内に生成するアシルニトロソ化合物は、その極めて低いLUMOエネルギーと弱いπ結合に起因する強力なジエノフィル活性を持つことが知られている。このようなアシルニトロソ化合物の特性を考慮し、さらに当研究グループにおいてこれまでに得られた知見に基づき、アシルニトロソ化合物のヘテロディールス・アルダー反応を水系溶媒中で分子内反応として行えば疎水空間内の圧縮効果により高立体選択性が得られるものと期待した。そこでLーリンゴ酸より導いたキラルなヒドロキサム酸を水系溶媒中過ヨウ素酸塩で酸化すると、生成したアシルニトロソ化合物が直ちに分子内環化付加を起こし高立体選択的にトランス環化付加体を与えることが判明した。次いで本成績体に対し不斉デイビス試薬による高立体選択的ヒドロキシル化を行った後、分子内アルドール反応を行ってデカヒドロキノリン環を構築した。ここに得られたデカヒドロキノリン誘導体は、レパジン類の合成に必要な基本官能基及び立体配置を全て備えており、レパジン類の鍵合成中間体として重要である。この鍵中間体よりレパジンA、B、Cの合成完成には、C-5側鎖の延長を残すのみとなり現在これに関する検討を進めているところである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 青柳 榮 他3名: "Asymmetric Total Synthesis of (-) -Epibatidine" Tetrahedron Letters. 38巻(印刷中). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 青柳 榮 他3名: "Enantioselective Tatal Synthesis (-) -Epibatidine" The Journal of Organic Chemistry. (執筆中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Sakae Aoyagi, Ryuta Tanaka, Masaichi Naruse, Chihiro Kibayashi: "Asymmetric Total Synthesis of (-)-Epibatidine" Tetrahedron Letters. 39 (in press). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Sakae Aoyagi, Ryuta Tanaka, Masaichi Naruse, Chihiro Kibayashi: "Enantioselective Total Synthesis of (-)-Epibatidine" The Journal of Organic Chemistry. (in preparation).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-16  

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