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1997 年度 実績報告書

スルホキシドのリガンド交換反応による不安定なカルバニオン種の生成と新合成法

研究課題

研究課題/領域番号 08672451
研究機関東京理科大学

研究代表者

佐藤 毅  東京理科大学, 理学部, 助教授 (20089329)

キーワードスルホキシド / オレフィン / カルボン酸 / リガンド交換反応 / カルバニオン / カルベノイド / アジリジニルリチウム / ホモロゲーション
研究概要

炭素の陰イオン(カルバニオン)は有機合成上極めて重要な反応活性種であり、これを効率良く生成させる新方法の開発は有機化学を基盤とする科学の発展に大きく寄与する。本課題研究による研究は申請者らが見い出した方法により従来生成が困難であった不安定なカルバニオン種を生成させ様々な新しい合成法を開発しようとする物である。当該期間中に得られた新しい成果を以下に列挙する。
1、スルフィニルアジリジンにt-ブチルリチウムを反応させると効率良くアジリジニルリチウムが生成することを見い出し、この物の安定性や反応性について多くの新知見が得られた。
2、α-ハロビニルスルホキシドはグリニヤー試薬と良好な反応性を示しアルキリデンカルべノイドが生成される事が見い出され、これより4-置換オリフィン類の新合成法が開発できた。
3、(1)メチルエステルから収率良く合成出来るα-クロロ-α-スルフィニルケトンをエノール化しt-ブチルリチウムと反応させると高収率で原料のメチルエステルに対しメチレンを一つ伸長したカルボン酸誘導体を合成出来る反応を確立することが出来た。(2)この反応をラクトン類に応用し一炭素環拡大したラクトン類合成への新しい方法論を確立中である。(3)上記反応をα、β-不飽和アルデヒドに応用しβ、Γ-不飽和カルボン酸類の新規合成へと展開している。
4、β-メシルオキシスルホキシドのリガンド交換反応によりオリフィン類が収率良く得られる事を見い出した。これはスルホキシドを使うジュリアオレフィネーションであり、現在この反応の確立に努力している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Satoh: "A New Development in Organic Synthesis with Sulfavidess Novel Synthetic Methods through the Ligand Exchane・・・" J.Syn.Org.Chem.Jpn.54. 481-489 (1996)

  • [文献書誌] T.Satoh: "Oxiranyl Anions and Aziridinyl Anions" Chemical Reviews. 96. 3303-3325 (1996)

  • [文献書誌] T.Satoh: "A Versastile Procedure for One-Corbon Homologation of Methylesters to Esters,Thioesters,Carboxylic Acid and・・・" Tetrahedron. 53. 7843-7854 (1997)

  • [文献書誌] T.Satoh: "Generation of Aziridinyllithiums from sultinylaziridine by the Ligand Exchange Reaction of Sultoxides with ・・・" Tetrahedron Lett. 39. (1998)

  • [文献書誌] T.Satoh: "Magnesium Alkykidene Carbenoids:Generation from 1-Halovinyl Sulfoxides with Grignard Reagent and ・・・" Tetrahedron.

  • [文献書誌] T.Satoh: "Sulfoxide Version of the Julia-Lythgoe Olefination" Synlett.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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