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1997 年度 実績報告書

新規縮合剤を用いる抗腫瘍アルカロイド、ミラバゾール類の効率的合成

研究課題

研究課題/領域番号 08672459
研究機関京都薬科大学

研究代表者

赤路 健一  京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (60142296)

研究分担者 木村 徹  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (70204980)
藤原 洋一  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (60199396)
キーワード縮合剤 / 抗腫瘍アルカロイド / ミラバゾール / ジアルキルアミノ酸 / チアゾリン
研究概要

ミラバゾール類は最近藍藻類から単離・構造決定された特異な連続チアゾリン環構造をもった抗腫瘍アルカロイドである。これら一連のアルカロイドは、抗腫瘍活性のみならずHIVプロテアーゼ阻害活性ももっていることが予備的な研究で明らかにされつつある。
本研究では代表的ミラバゾールであるミラバゾールCおよびBの効率的合成を行なった。そして、これらの合成により連続チアゾリン環を順次構築する従来法に代えて、一挙にこれらを合成の最終段階で形成させる新しい効率的合成法を確立した。また、この新規合成法に必要不可決となる効率的縮合剤の詳細な検討も行なった。
本年度では以下の計画に従い、ミラバゾールBの全合成を行なった。
1.鎖状前駆体の合成
申請者らはα-置換アミノ酸含有ペプチド-とくにぺプタイボール類-の合成および前年度で実施したミラバゾールCの全合成により、申請者らが開発したエステル化試薬-CIP-が優れた縮合活性を併せもっていることをすでに確認した。そこで、CIPの利用の一般性を確立する目的で、ミラバゾールBに対応する鎖状前駆体の合成を行ない、α-メチルシステイン3残基からなるトリペプチドアミドを得た。
2.一段階環化反応によるミラバゾールBの全合成
1で合成した前駆体トリペプチドアミドのチオール保護基を除去した後、ルイス酸存在下で環化反応を行ない一段階同時環化を行なった。この際、前年度で実施したミラバゾールCの合成時に見られた副反応を最小限に抑える反応条件の検討を合わせて行ない、最適化を行なった。ついで、チアゾリン環からチアゾール環への酸化的変換を行ないミラバゾールBを得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kenichi Akaji: "Efficient Coupling of α,α-Dimethyl Amino Acid Using a New Chloro Imidazolidium Reagent,CIP" Tetrahedron Lett.,. 35. 3315-3318 (1994)

  • [文献書誌] Kenichi Akaji: "Efficient Synthesis of Alamethicin F-30 Using a Chloro Imidazolidium Coupling Reagent,CIP" Tetrahedron Lett.,. 36. 9341-9344 (1995)

  • [文献書誌] Kenichi Akaji: "Convergent Synthesis of(-)Mirabazole C Using a Chloro Imidazolidium Coupling Reagent,CIP" J.Org.Chem.,. 61. 3350-3357 (1996)

  • [文献書誌] Kenichi Akaji: "Efficient Synthesis of Peptaibol Using a Chloro Imidazolidium Coupling Reagent,CIP" Tetrahedron. 53. 567-584 (1997)

  • [文献書誌] Naohiro Kuriyama: "Convergent Synthesis of(-)Mirabazole B Using a Chloro Imidazolidium Coupling Reagent,CIP" Tetrahedron. 53. 8323-8334 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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