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1997 年度 実績報告書

アンチセンスオリゴヌクレオチドの効率的導入と製剤学的要因

研究課題

研究課題/領域番号 08672481
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

四ッ柳 智久  名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (40080189)

研究分担者 櫨本 紀夫  名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (40192273)
キーワードアンチセンス / オリゴヌクレオチド / DNAキャリアー / オリゴペプチド / 細胞内デリバリー
研究概要

アンチセンスの細胞内導入キャリアーとして合成オリゴペプチドを検討した。キャリアー用ペプチドとして、塩基性アミノ酸を含む9個のアミノ酸からなるオリゴペプチドをペプチドシンセサイザーを用いて合成した。すなわち、リジン、ロイシン、システイン、トリプトファンからなる種々のペプチドを合成し、逆相カラムを装着した液体クロマトグラフィーにより精製した。この合成ペプチドによるDNAの細胞内導入キャリアーとしての適性をHeLaS3細胞を用い、CAT遺伝子を含むプラスミドDNAで検討した。
リジンやロイシンからなるペプチドでは、細胞内への導入は観測されなかったが、これにシステインを含むペプチドで遺伝子発現が観測された。このときのペプチドは、マススペクトルから2量体を形成しており、DTT処理によるペプチドS-S結合の切断により遺伝子発現能力は消失した。CD測定の結果、遺伝子導入能力のあるペプチドは、二本のペプチド鎖から成る構造をとっていると推察された。ゲル電気泳動の結果、DNAとペプチドは複合体を形成しており、複合体が細胞内に取り込まれることが、共焦点レーザー顕微鏡による観察より確認された。遺伝子発現は、HeLaS3細胞の他、CHO、L929、COS7、HepG2などの細胞でも観測された。ペプチドにトリプトファンを導入すると導入効率は向上した。以上の結果から、ジスルフィド結合をもつ塩基性アミノ酸及び疎水性アミノ酸からなるオリゴペプチドに、DNAを細胞内に導入する能力があることが判った。今後、ペプチドの二次構造とDNAとの相互作用について更に検討する必要があると思われる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Fukaholi, Y.Takafuji, et al: "Effects of polyoxyethylene Cetyl Ether on the Cellular UpAcko and Antibacterial activity of Buthyl p-Hydroxybenzoate against Escherichra coli" Biocontrol Sci.,. 3. 23-29 (1998)

  • [文献書誌] M.Fukaholi, S.Akazu, et al: "Bacterial Susceptibility of Buthyl p-Hydroxybenzoate in the presence of polyoxyacetylene Cetyl Ether" Biocontrol Sci. 3. 47-49 (1998)

  • [文献書誌] 赤毛義美・櫨本紀夫, ら: "Catronic liposomeを用いた癌に対する遺伝子導入の基礎的検討" Biotherapy. 12. 199-201 (1998)

  • [文献書誌] 植田拓也, 水野勇, ら: "ラット癌性腹膜炎におけるカルボプラチン含有αーリン酸三カルシウム細粒の腹腔内投与における基礎的検討" Drug Deliv.Sys.12. 175-179 (1997)

  • [文献書誌] 田中殉, 小山修, ら: "口腔内粘膜付着性軟膏の製剤特性:水溶性高分子-プラスチベース系" 薬剤学. 57. 8-15 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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