• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

ニトロシルヘム錯体における軸配位子の分子内回転.電子スピン共鳴法による研究

研究課題

研究課題/領域番号 08672485
研究機関帝京大学

研究代表者

佐藤 三男  帝京大学, 薬学部, 教授 (70101714)

キーワードニトロシルヘム錯体 / 軸配位子の分子内回転 / 電子スピン共鳴法 / ESRスペクトルの温度変化 / Modified Bloch Equations / Stochastic Liouville Method
研究概要

1 5配位ニトロシルヘムのモデル錯体Fe(p)NO の溶液試料の空気に対する安定性はp(ポルフィリン)の種類に依存することが明らかにされた。たとえば,p=TMP(テトラメシチルポルフィリン)はp=TPP(テトラフェニルポルフィリン)or OEP(オクタエチルポルフィリン)よりも安定であった。
2 そこで,スペクトルのシミュレーションを単純化するために,同位体濃縮されたFe(TMP)^<15>NO(99 Atom % ^<15>N)を調整し,そのトルエン溶液(1〜3mM)の ESR スペクトルを温度範囲 10〜380 K で測定した。スペクトルは低温域における斜方対称型(10〜120K,g_1≠g_2≠g_3)から軸対称型(120〜200 K,g_1=g_2≠g_3)を経て高温域における等方型(200〜380 K,g_1=g_2=g_3)へと大きく変化した。
3 Fe(p)NO 分子全体の回転運動(R_1)と NO軸配位子の分子内回転運動(R_2)の両者を考慮したスペクトルのシミュレーション(Stochastic Liouville Method)により,全温度域におけるスペクトル変化の定性的な理解が得られた。
4 R_2(NO軸配位子の分子軸のまわりの90°ジャンプ)のみを考慮したModified Bloch Equationsによるシミュレーションは斜方対称型から軸対称型へのスペクトル変化を説明し,Stochastic Liouville Method による結果とよく調和した。
5 現在,全温度域における定量的な解析法を検討中である。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi