研究課題/領域番号 |
08672506
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
富田 昌弘 三重大学, 工学部, 助教授 (20183494)
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研究分担者 |
小林 淳 三重大学, 工学部, 助手 (70242930)
吉村 哲郎 三重大学, 工学部, 教授 (30035472)
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キーワード | モノクローカル抗体 / 電気融合法 / アビジン / ビオチン / B細胞 / ミエローマ細胞 / ハイブリドーマ |
研究概要 |
電気パルスを用い、選択的にミエローマ細胞と目的のB細胞を融合させ、効率的モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの作製法の開発を行った。今年度は、電気融合法の最適条件を決定する目的で、共焦点レーザー顕微鏡を用いた可視化解析を行った。その目的のために必要となる実験系として、ミエローマ細胞同士の融合実験を構築し、電気融合法の最適条件について検討した。まず、ミエローマ細胞に蛍光物質であるCFDA-AM(5-Carboxyfluorescein diacetate-acetoxymethyl ester)を取り込ませ、蛍光ラベルした後、NHS(N-hydroxysuccinimide)-ビオチンを用い、ミエローマ細胞をビオチン化した。次に、アビジンとビオチン間の強い親和力を利用して、ミエローマ間に架橋を形成させた。すなわち、ミエローマ細胞-ビオチン-アビジン-ビオチン-ミエローマ細胞複合体を作製した。この複合体に電気パルスを負荷し(平成8年度本科学研究費購入備品使用)、選択的に膜融合させ、共焦点レーザ顕微鏡(現有備品)にて、融合細胞の解析を行った。その結果、DC(直流)パルス2kV/cmまたは3kV/cmを10μs、4回負荷した条件下で最適の融合効率を示した。この結果は、ミエローマ細胞-目的のB細胞複合体を選択的に電気融合した条件とよく一致した。次に、AC(交流)パルスとDCパルスを組み合わせ、さらなる、融合効率の向上を図った。ACパルスとして90V/cm、0〜10sの条件を用いた。ACパルスをかけた後、直ちに最適条件のDCパルスをかけ、共焦点レーザー顕微鏡を利用して融合効率を検討した。その結果、今回用いたACパルスの条件下では、ACパルス0秒の時が最も効率がよく、ACパルスの時間増加に伴い、融合効率が低下した。
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