研究課題/領域番号 |
08672610
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
龜井 千晃 岡山大学, 薬学部, 教授 (60116449)
|
研究分担者 |
杉本 幸雄 岡山大学, 薬学部, 助手 (50263611)
|
キーワード | substance P / allergic conjunctivisis / NK_1 receptor / H_1-antagonists / anti-allergic drugs |
研究概要 |
ヒスタミンがアレルギー性結膜炎に重要な役割を演じていることを既に報告したが、今回の実験で、substance Pもその役割の一端を担っていることを見出した。そこで、モルモットを用いてsubstance P誘発結膜炎に対する詳細な検討を行うとともに、各種抗アレルギー薬の影響を検討した。Substance Pを点眼すると6mg/mlの濃度で5分から20分をピークとする結膜炎症状が観察された。Substance P点眼による結膜炎は、ヒスタミン点眼の場合と異なり、充血はほとんど認められず、眼瞼および眼球決膜の浮腫が主な症状であった。Substance Pにより生ずる結膜炎は、特異的なNK_1-受容体拮抗薬であるFK888により抑制された。また、suhstance Pによる結膜の血管透過性亢進作用もFK888により抑制された。また、substance Pによる結膜の血管透過性亢進作用もFK888により抑制された。一方、結膜中のヒスタミン含量はsubstance Pの点眼では変化しなかった。従って、substance Pは、ヒスタミンを介さない経路で結膜の血管透過性亢進作用を生ずることが判明した。 Substance P誘発結膜炎に対し、H_1-拮抗薬であるketotifen、chlorpheniramineおよびlevocabastineは比較的低濃度で抑制作用を示したが、cromolyn sodiumおよびranilastは高濃度でも抑制されなかった。
|