• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

血清中元素における遊離型およびタンパク質結合型濃度と病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08672644
研究機関徳島大学

研究代表者

梅野 真由美  徳島大学, 医療技術短期大学部, 助手 (00213497)

研究分担者 森田 秀芳  徳島大学, 医療技術短期大学部, 教授 (30035555)
喜多 知子  徳島大学, 医療技術短期大学部, 教授 (60204864)
キーワード血清 / 元素濃度 / 遊離型元素 / タンパク質結合型元素 / ICP-AES / 原子吸光分析法
研究概要

1. 肝疾患および腎疾患患者血清中の遊離型と結合型元素濃度の解析
昨年に引き続き、さらに検体を追加して、健常者および肝・腎疾患患者の血清中および限外濾過性(遊離型)元素をICPで測定し、解析を行った。肝疾患における原血清中元素濃度の健常者に対する比率が、有意に高値(p<0.001)を示すものは、Cu141%、低値を示すものは、Mg94%、Ca95%、P81%、Na97%であった。肝疾患をGPTで3群に分けて検討したところ、P、Cu、Fe、Znにおいて群間に差が認められた。腎疾患において同様に有意に高値を示すものは、Mg116%、Cu123%、Si479%、低値を示すものは、Ca95%、Fe63%であった。腎疾患をクレアチニンで3群に分けると、Si、P、Mg、Kにおいては、クレアチニンの上昇に伴って元素濃度が上昇し、群間の差が認められた。原血清に対する遊離型元素の比率では、肝・腎疾患のMg、Ca、Pに有意な低下傾向がみられた。肝・腎疾患では、多くの元素において、血清中濃度、遊離型比率共に健常者に対する有意差が認められ、疾患との関連性がうかがえた。
2. 原子吸光分析法およびICP-AESによる血清中ケイ素測定法に関する検討
ICP-AESでのSiの微量測定は困難である。今回は、原子吸光分析法での測定法を試み、標準添加法を用いたICP-AESによるSi測定値と比較した。まず、原子吸光分析法における測定条件の設定、精度等について基礎的検討を行った。Si標準液2濃度における同時測定のCVは、1.06、2.86%、血清におけるCVは、9.60(BD採血管)、3.11%(ポリ採血管)であった。BD採血管の場合はバラツキが大きく、採血管はポリ製が良いことがわかった。5名の血清に2濃度のSi標準液を添加した添加回収率の平均は、103.5、103.7%と良好であった。健常者および患者血清を用いて、原子吸光分析法とICP-AESにおける測定値の比較を行い、ポリ採血管において近似した測定値が得られ、相関も良好であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 梅野 真由美: "健常者および透析患者における遊離型と原血清中元素濃度の研究" 日本臨床化学会四国支部会誌. 15・1(印刷中). (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi