茨城県、京都府、熊本県の7つの公立小学校の3〜6年生の児童を対象に以下の調査を行った。 研究1、真性肥満児童の抽出 身長、体重を測定し、この値からKaup指数、Rhorer指数、肥満度の3つの体格指数を算出した。また、体脂肪測定器を用いて体脂肪率の測定を行った。以上の調査結果から肥満判定基準の検討を行い、真性肥満の児童を抽出した。 研究2、食・生活習慣、健康度、身体症状の調査 食・生活習慣、健康度、身体症状の調査を行い、肥満児童の生活上の問題点を明らかにした。調査は身体測定と同時期に実施し、肥満の分類基準は研究1の結果に基づいて肥満児童と非肥満児童の2群で比較した。 研究3、肥満児童に対する教育的介入 研究1において真性肥満と判定した児童とその親を対象に、各学校で食生活や肥満の問題点等についての指導を実施した。また、肥満は夏休みに増加することから、研究2で行った結果を活用しチェックリストを作成した。チェックリストの内容は肥満児童に共通の問題と個人の問題の両方に焦点を当てて作成し、「頑張り表」として夏休みの期間活用させた。チェックリストの効果は有効で、今後の介入に活用できる結果が得られた。
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