研究課題/領域番号 |
08672673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
永田 量子 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30164429)
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研究分担者 |
後藤 節子 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (80111847)
鈴木 和代 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 助手 (30242879)
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キーワード | 二度起こし法 / 寝たきり老人 / 起座時低血圧 / 条件反射 / QOL向上 |
研究概要 |
〔方法〕二度起こし法は、まず老人に「声かけ」をして上半身をゆっくり起こし再度寝かせる。もう一度静かに起こしベッドに腰掛けさせて足底を床につける簡単な方法である。 健常成人10名、入院中の寝たきり老人11名を対象に、臥床時と起座時の血圧・脈拍・随伴症状の変化を一度起こし法(ゆっくり一度で起こす)、二度起こし法それぞれに測定・観察した。 〔結果〕一度起こし法での寝たきり老人の臥床時と起座時の収縮期血圧の変化は-28±25.0mmHg(p=0.004)であったが、二度起こし法では-8.7±18.3mmHg(p=0.146)であった。健常成人では一度起こし法、二度起こし法ともに、血圧の有意な変化はみられなかった。寝たきり老人では、一度起こし法による血圧低下が、二度起こし法により有意に軽減し、(p<0.001)、随伴症状も軽減した。脈拍はいずれにおいても有意な変化はみられなかった。 〔結語〕寝たきり老人の一度起こし法では、圧受容反射機能の低下に伴う起座時の低血圧がみられたが、二度起こし法では有意に軽減した。 この方法は寝たきり者を安全に起こすために有用な方法と言えよう。
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