研究課題/領域番号 |
08672684
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
佐伯 和子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教授 (20264541)
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研究分担者 |
和泉 比佐子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (60295368)
澤田 いずみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (50285011)
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キーワード | 健康教育 / 介護力形成 / エンパワメント / 小集団 / 高齢者 / ジェンダー |
研究概要 |
平成10年度は、地域の老人クラブで行った介護教室の介入についての評価を行い、成果を学会発表し、報告書を作成した。 1. 高齢者の介護に対するエンパワメント 高齢者の介護に対する意識は、介護する・介護されるの両方の立場から捉えられていた。高齢者の介護に対する準備の意識では、物理的な条件、家族環境条件、社会的な条件が考えられていた。要介護者になることへの意識では、否認・諦観・受容・是認が認められ、家族介護の大変さと安心できる在宅介護体制への期待、よい要介護者になるための準備としての学習の必要性が考えられていた。介護についてのが句集は、さらに発展して自己の老後と生き方を考える機会となり、介護の社会化へと認識が深まり、健康の自己管理の大切さが認識されていた。高齢者の介護に対するエンパワメントは、個人の能力付与からさらに地域の生活課題として認識され行動化されることで、コミュニティエンパワメントに発展させていく可能性があると考えられる。 2. 介入の成果としての介護に対する知識、技術、態度の評価 数量的評価では、介護の社会資源に対する知識については獲得が認められ、介護技術の自己効力感および介護に対する態度においてはほとんどの項目で統計的に有意な差は認められなかった。しかし、質的データ分析では、介護への関心の高まりや学習の習得感が表現され、介護について漠然としていた意識から当事者としての切実な課題として捉えられていた。 3 介護力について高齢男性の特徴 男性と女性の介入効果の差は、介護技術に対する自己効力感、社会資源の知識、介護に対する態度に関しては統計的にはほとんど認められなかった。しかし、介護を志向する意識には差が認められ、男性は社会的政治的な観点から介護を考え、女性は家族関係や日常的な介護行動から介護を考えていた。 4 方法としての小集団プログラムの評価 小集団を用いた介護教室に高齢者は積極的に参加しており、能動的な学習形態は高齢者の学習にとっても有効な方法であった。
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