研究課題/領域番号 |
08672688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
北山 三津子 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (70161502)
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研究分担者 |
御子柴 裕子 長野県看護大学, 看護学部, 助手
河原田 美紀 長野県看護大学, 看護学部, 助手
俵 麻紀 長野県看護大学, 看護学部, 助手
安田 貴恵子 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (20220147)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 介護家族 / 介護価値 / 介護体験 / 看護 / ホームヘルパー |
研究概要 |
在宅療養者を介護する家族が介護体験を肯定的に捉え、介護に関する価値観を高めることを促進する方法を追究するために、家族の介護体験の内容と認識、その家族を援助する看護職者およびホームヘルパーの介護意識、介護家族が居住する地域の住民の介護意識の実態を明らかにした。 その結果、介護家族のうちの主介護者の介護体験から得る肯定的な認識の内容の構成は、介護対象者へのケアの方法、ケアに関わる意識の変化、家族・親族との情緒的な結びつきの確認・強化、外部支援者・サービスに対する肯定的な評価、主介護者自身の健康生活に関する認識、主介護者の介護価値の認識、介護に関する社会施策への意見から成っていた。このうち、ケアの方法が最も多く、相手の気持ちや意志を尊重し、要望に添って対応していることが明らかになった。主介護者の介護体験と認識として看護職者が捉えているものは、介護に取り組む意識・介護受容、ケアの方法、家族関係に関することから成っており、主として主介護者の看護意識・受容に関することが多かった。また、実施していた援助では、共感的・肯定的な係わりが多かった。ホームヘルパー自身の介護に関する認識の内容は、家族の能力に応じた援助や家族への援助の必要性等の援助のあり方、介護対象者や介護家族についての理解、介護に関する理解の深まりや介護価値の認識から成っており、介護家族との係わり等の援助体験から認識を深めていることが明らかになった。この地域の40歳〜64歳の地域住民は、半数が既に介護を実施しており、8割は身近で介護を見たりした経験があった。そして、殆どのものが、介護は近い将来直面することと認識していた。今後この地域において住民の介護価値を高めるためには、介護途上にある人だけでなく、住民同士が介護体験を共有し、介護することの意味を認識する機会づくりが有効であると考えられる。
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