研究課題/領域番号 |
08672708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 埼玉県立衛生短期大学 |
研究代表者 |
野川 とも江 埼玉県立衛生短期大学, 看護学科, 助教授 (20104987)
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研究分担者 |
井上 織恵 埼玉県立衛生短期大学, 看護学科, 助手 (50289823)
林 裕栄 埼玉県立衛生短期大学, 看護学科, 講師 (50214466)
渋谷 えり子 埼玉県立衛生短期大学, 看護学科, 講師 (90197210)
大塚 真理子 埼玉県立衛生短期大学, 看護学科, 講師 (90168998)
吉田 雋 埼玉県立衛生短期大学, 看護学科, 教授 (70092450)
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キーワード | 在宅要介護高齢者 / 生命予後 / 社会的支援 / 追跡調査 / 介護家庭 / QOL / 介護環境 / 介護困難 |
研究概要 |
研究目的・方法:都市型地域の埼玉県与野市で、平成4年に、(1)老人保健福祉計画に資する、(2)在宅要介護老人・家族のQ0Lの向上を目指した質の高いケアと社会的支援方法を検討する目的で、要介護老人・家族(150人、与野市老年人口の2%に相当)の生活・介護状況及び介護環境に関して実態把握を行った(第1次調査)。本研究では、第2次調査として、縦断的に3年後(平成7年)の生命予後に関する動態を把握し、在宅継続者に、看護職の訪問面接による追跡調査を実施し、3点について検討を行った。1.3年後時点における要介護老人(150人)の生命予後、入院・転居等の動態を把握する。2.3年後の在宅継続者・家族の身体的、精神的、社会的変化と生活実態、介護状況、介護環境の変化を明らかにする。3.生存群、死亡群の2群で生命予後関連要因を比較分析する。 結果:1.要介護者の生命予後は、死亡者70人(46.7%)、転居3人(2.0%)、入院入所9人(6.0%)、調査拒否8人(5.3%)であり、在宅継続生存者(2次調査可能群)は、60人(40.0%)であった。本研究の3年後の死亡者の割合は、46.7%で鎌田(小金井)らの寝たきり老人の3年後死亡率55.0%より低率であった。2.3年後の在宅継続生存者は、第1次調査時点では、全体(150人)と比較して、年令は若く、自立性の高い者が多い傾向であった。ADLの3年間の変化では、維持している者が71.7%を占め、好転も6%あった。家族の介護状況、介護環境では、長期介護過程で介護者の変更や家族形態の変化が起きていた。しかし、、介護者の健康は維持され、介護の悩みや困難は低下し、対人交流は広がり、介護状況は改善傾向であった。3.生存群(60人)と死亡群(70人)を第1次調査データで比較し要因分析し、年齢、寝たきり度、日常生活動作自立度、理解力、生活意欲、記憶力、失禁(尿・便)介護上の困難、家族関係が関連要因として抽出された。
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