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1996 年度 実績報告書

母体へのストレス刺激が胎仔の脳活動に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 08680016
研究種目

基盤研究(C)

研究機関兵庫教育大学

研究代表者

松村 京子  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40173877)

キーワード妊娠ラット / 胎児 / c-fos / 発熱
研究概要

本研究では、ストレス刺激を妊娠ラットに与え、活動の増加した神経細胞の核そのものを同定することできるc-fos免疫組織化学法を用いて、胎仔ラットの脳への影響について検討する。本年度は、母体への温度刺激が胎仔ラットの脳活動に及ぼす影響を調べる。
実験には、妊娠20日目のラットを用い、腹腔内に最近内毒素(LPS)を注射し、発熱を発現させる。その後ラットをエーテルで麻酔し、胎仔ラットを取り出す。胎仔ラットを左心室より生理食塩水で潅流し、次いで4%パラホルムアルデハイド含有20mMリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で潅流固定する。脳を取り出し、後固定、ショ糖液で処理した後、ドライアイス粉末で凍結する。10μmの凍結切片を作製し、スライドグラスに貼る。通常のc-fos免疫組織化学の手法により、切片の発色反応を惹起させる。神経活動が増加すると、細胞内のc-fos mRNAが増加して、c-fos蛋白が合成される。胎児脳でc-fosの発現を観察することによって、母体刺激で活性化された胎児脳の神経細胞を固定する。組織切片の顕微鏡像をコンピユ-タに取り込み、画像解析ソフトにて、陽性細胞数を定量化し、脳の各領域について刺激群と対照群で比較する。
その結果、母体へのLPS注射では胎仔脳でc-fos陽性細胞は認められなかった。これは妊娠末期における母体の発熱反応が抑制されたということに起因しているのかもしれない。今後は他のストレス刺激で同様の実験を行う。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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