早期に骨粗鬆症を予防することを目的に、DXA法によるL2-L4部位骨密度および超音技法による骨量を測定し、骨量に関連する要因を対象の種類ごとに検討した。 ライフステージ別骨粗鬆症予防指漂 学童期:男女とも体組成・体格の充実とともに急激な骨量増加を示し、14歳で女子ではPBMに達し、男子はPBMの95%に達する。骨量が平均より低い群ではカルシウムや乳製品摂取量など栄養因子が関連した。 思春期:男子、女子ともに骨形成は性ホルモン分泌の増加と共に、男子は除脂肪量を女子では体脂肪率を増すことにより急上昇する。女子では初潮発来が大きく影響する。骨急成長期の過度の身本活動は骨形成に寄与しないばかりか、負要因となる。 前閉経期・閉経周辺期女性:体脂肪率25〜29.9%を保持することが重要で、全体的には初経年齢、月経状況、出産回数との関連は未だ出てこない。 閉経女性:高齢者のうちmm型では加齢、食事、生活スタイルの影響を受けにくく、1日の年間平均歩数7500歩程度の身体活動、継続的なスポーツ活動は、7歳頃までは骨量を保持またはやや増加させることができる。 VDR遺伝子多型によった場合 VDR遺伝子exson 2における、制限酵素Fok 1使用のRFLPで骨量規定因子を探ると、各年代とも骨密度はmm型>Mm型>MM型の順で有意に高く、遺伝因子が強く骨量を規定していた。MM型では、骨形成の最も盛んな期間である中学生期の牛乳の摂取頻度と身長が骨量を規定し、また負の因子としては加齢が上げられた。mm型では体格・体組成が骨を規定し、負の要因としては加齢がやや関連した。すなわち食事、ライフスタイルほかの環境因子の要因があまり影響しない。
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