(1)食習慣・生活習慣が形成され始める3〜6歳の幼児を対象者として、食を含むライフスタイルと健康状況との関連を検討し、健康の増進のための好ましいライフスタイルのあり方を検討した。その結果、幼児の食生活や生活習慣は健康状況と関連が認められ、幼児期の食習慣を含む生活習慣を好ましくするための健康教育の重要性が示唆された。なお、本調査では保育園、幼稚園の2施設の幼児を対象者としたので、今後は2施設によりライフスタイルと健康の関連に違いがあるかを検討予定である。 (2)健康教育のための好ましいライフスタイルのあり方を指導するための資料を得ることを目的として、自己の考えで行動する高校生および大学生を対象者として、食を含むライフスタイルと健康状況の実態を調査した。今後は、これらの調査結果に基づきライフスタイルと健康の関連の解析を行い、健康教育のための指導指針を作成したいと計画している。なお、大学生については調査対象者数を増やす予定である。 (3)本研究では幼児期から青年期までの各ライフステージにおける「コンピューターによる健康診断・指導システム」および指導用冊子を作成する計画であり、本年度は青年期の「コンピューターによる健康診断・指導システム」の開発に着手し、ほぼ完成した。このシステムを用いて調査回答者に診断結果を返却し、その診断結果に対する感想を調査によりまとめた。その結果、対象者の約95%が「自己の実態を反映している」と回答し、約95%が「今後に生かそうと思う」と回答した。今後は、満足度の比較的低かった部分についてさらに検討を加える予定である。
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