(1) 幼児、中学生、高校生、大学生を対象者として、食生活、生活状況、健康状況を調査しそれらの関連を検討した。その結果、これらいずれの対象集団においても、食生活は生活状況と関連し、食生活と生活状況は互いに関連しながら健康状況と密接に関わっていることが見い出せた。すなわち、食生活や生活状況が好ましいほど健康状況が好ましい関連が見いだせた。 (2) ライフステージ別に、食生活や健康状況に関与している特質を見た。幼児期では食事や間食の食べ方、および、遊び方が食生活や健康状況に関与しており、さらに、保育園児と幼稚園児とではその状況に差が見られた。中学生期では朝食の欠食や食事時間の不規則、睡眠時間等が、高校生期、大学生期では生活の満足度等の精神的な項目、欠食、偏食、ダイエット等の食べ方の項目、運動の仕方等が栄養バランスや健康状況に大きく関与していることが見いだせ、加えて、大学生では、アルバイト、喫煙、住居形態等も食生活や健康状況と大きく関わっていた。 (3) 青年を対象者とした健康指導のためのアドバイスシステムを考案し、その効用について検討した。その結果、アドバイスを取り入れたと回答した者は1年間の食行動に好ましい変化が見られる等の結果が、すなわち、アドバイスは対象者の健康教育に効果があったことが見いだせた。 (4) 中学生と青年を対象者としたコンピューターによる健康診断・指導のための2種類のプログラム、および、青年を対象者とした健康教育のための指導冊子(「クリエイティブライフのための栄養と運動」)を作成した。この指導書は、指導効果を検討するための研究に用いる予定である。
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