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1996 年度 実績報告書

高齢者の歩行中の転倒に関するバイオメカニクス的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08680090
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

阿江 通良  筑波大学, 体育科学系, 助教授 (10175721)

研究分担者 藤井 範久  筑波大学, 体育科学系, 講師 (10261786)
キーワード高齢者 / 歩行 / 転倒 / バイオメカニクス / 動作分析
研究概要

本研究の目的は,歩行中のつまずきから転倒にいたる動きの実態をバイオメカニクス的に分析し,転倒防止のための基礎的知見を得ることである.そのため,今年度は,歩行中の障害物を回避する動作(またぎ越し動作)を,青年を対象にしてバイオメカニクス的に分析することを課題とした.
健康な青年男子10名に3種の高さ(8,16,24cm)の障害物を,自然な速度での歩行中にまたぎ越させ,その動作を2台のVTRカメラで被検者の側方および正面から撮影した.同時に,歩行路に埋設したforce platformを支持脚(左脚)で踏ませ,地面反力を測定した.VTR画像から下肢各部位の2次元画像分析法により得た.そして,下肢の軌跡,関節角度,部分角度,地面反力の大きさ,力積などを測定し,障害物の高さとこれらの変量との関係を検討した.その結果,以下のようなことが明らかになった.
1.障害物の高さが増加すると,ステップ長は増加し,ピッチは減少する傾向にあり,障害物と足先,踵との鉛直差が増加した.
2.支持脚の鉛直地面反力は,歩行よりも顕著な2峰性を示し,障害物の高さが増加すると,両ピークとも増加し,落ち込み(谷部)は減少する傾向にあった.水平前後のピーク値も同様に増加する傾向にあったが,ばらつきが大きかった.また鉛直方向および水平方向の加速の力積は増加した.
障害物をまたぎ越す場合には,股および膝関節はともに屈曲した.障害物の高さが増加すると,大腿の挙上は大きくなるが,下腿(膝)の挙上(屈曲)は小さくなる傾向を示した.また体幹の前傾も大きくなる傾向を示した.
次年度は,高齢者について同様の実験を行うとともに,青年を被検者とした模擬転倒実験および転倒の力学モデルによるシミュレーションを行い,転倒防止の基礎的知見を得る予定である.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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