研究課題/領域番号 |
08680134
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研究機関 | 広島県立大学 |
研究代表者 |
吉川 和利 広島県立大学, 経営学部, 教授 (00112277)
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研究分担者 |
正法地 孝雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (00033910)
小宮 秀一 九州大学, 健康科学センター, 教授 (30038468)
安田 稔 広島県立大学, 経営学部, 講師 (10230228)
山本 努 広島県立大学, 経営学部, 助教授 (60174801)
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キーワード | 就農者 / 中山間地域 / 基礎体力 / 肥満度 / 老化 / 統計モデル / 生活因子 / 骨強度 |
研究概要 |
最終年度として、今年度は中山間智地域に居住する就農者を含む住民の健康度に関与する要因を検討した。検査項目は、1)循環器検査(安静時収縮期・拡張期血圧、心拍数)、2)体格・肥満度(身長・体重・腰囲・臀囲・皮下脂肪厚・インピーダンス (imp)法体脂肪率;これらから二次的に求めた標準体重からの過剰体重、BMI、WH比、体脂肪率、除脂肪体重)、3)超音波骨伝播速度、4)基礎体力(最大酸素摂取量・立位体前屈・SITUP・握力・開眼片足立ち)であった。また、A)家族形態、B)農作業従事形態、C)傷病、D)ストレス、E)運転や歩きの頻度、F)仕事の形態、G)食事に関する質問紙調査を実施した。男女84名の検査値について就農程度を因子に一元配置分散分析した結果、女子の{WH比、最大酸素摂取量、imp法体脂肪率など}、男子の{身長、BMI、SITUP、体前屈など}で有意差が認められた。また、年齢(対数変換後)を共変量とした共分散分析の結果、女子の{WH比、最大酸素摂取量}、男子の{身長、BMI、体前屈}には、なお就農因子の有意な効果が認められた。骨伝播速度は、日本人の標準値にほぼ相当する数値を示したが、70歳を前後する年齢群の平均値は基準値より低いと診査された。一方、この数値に関してスポーツ経験者には極めて高い骨伝播速度を示す者もあった。 こうした結果については参加者にフィードバックし、自治体に「課題と提言」を行ってきた。 就農因子と傷病やストレス等に関する分析を進めつつ、中山間地域在住者の健康に関する課題を明らかにしていきたい。これらを踏まえた研究報告は、すでに学会大会に発表済みのものや学会誌に印刷中のものもあり、今後も研究成果の公表を順次行う。
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