研究概要 |
これまで全国の「力石」に関して、約8000個の情報を得ており、確認したものの中から茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、長野県、石川県、富山県、福井県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、奈良県、兵庫県、和歌山県、岡山県、山口県の「力石」(約1,500個)を報告してきた。 1996年度としては、らに調査範囲を広げた中から、印刷済み、現在印刷中の論文および各自治体広報などを含め、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、長野県、石川県、富山県、福井県、愛知県、京都府、兵庫県および和歌山県の「力石」が報告出来た。 これらの調査において、各自治体教育委員会の「力石」に対する認識が深まり多大な協力が得られた。また各地での「力石」保存の動きが活発になりつつある。すなわち「力石」が体育学的および民俗学的な文化遺産として見直される動きが現れてきた。 さらに「力石」を用いての「力持ち(力くらべ)」が行なわれている地域の紹介などから「力石による力持ち」が復活した所も出てきた。 過去には、全国ほとんどの集落で行なわれていた「力石による力持ち」であるが、その存在と意味を知る人々が少なくなりつつある今、早急な調査が必要である。 現在も新しい情報が入手できており、本年度の実績を元にさらに広範囲な調査を続行している。
|