研究概要 |
1 シアノバクテリアの培養について Anabaena variabilis (NIES23),Synechococcus lepoliensis(IAM-M6),Nostoc commune(NIES24),Anabanea cylindrica(NIES19)の4種類のシアノバクテリアを用いて,簡易な培養法について検討した。この結果、pH9から11に調整した0.5%の微分ハイポネックスを含む水溶液に、鑑賞魚飼育用の空気ポンプで空気を通気することによって、これらのシアノバクテリアが効率よく増殖することを明らかにした。また、シアノバクテリアの高等学校生物の教材としての使用法について検討を加え、雑誌「遺伝」に発表した。 2 シロイヌナズナの無菌栽培による生活環の観察 生活環を観察する教材として、シロイヌナズナの試験管培養について検討し、(1)材料には、WSおよびLandsberg erectraが適当なこと、(2)Karnzの無機栄養液にショ糖、ジェランガムを加えた培地を試験管に入れ、サンキャップシートで栓をした培養器が適当なこと、(3)播種後、暗中5℃で、1〜5日間低温処理することが適当なこと、を明らかにした。 3 水中微小生物の観察 培養した生物の観察を援助するために、100種類を越える水中微生物の静止画、動画を収録した。CD-ROM「水中微小生物図鑑」を作成し、仙台市内の中学2年生を対象とした授業を行い効果を検討した。 4 樹木の教材化を目指して 樹木栽培の教材化を目指し、成長が速く繁殖が容易で、アトラクイテブな形態と生活史戦略をもつタラノキの、種子生産量、種子の発芽特性、生育地の微環境に関する基礎的調査を行った。
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