研究課題/領域番号 |
08680199
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
柳本 成一 福井大学, 教育学部, 教授 (20042971)
|
研究分担者 |
竹之内 脩 大阪国際大学, 経営情報学部, 教授 (20029375)
|
キーワード | 数学教育 / 授業研究 / 思考活動の表現フレーム / 算数の授業 / 対話的学び / 学習指導法 / つくっていく数学 / 構成主義 |
研究概要 |
本年度は、次の(1)(2)を中心に「思考活動の表現フレーム」を使った算数・数学の授業を研究・実践した。(1)中学校2年生の論証(平行四辺形の性質を中心に)関する授業の研究・実践(福井県坂井郡坂井中学校)(2)小学校4年生の面積(長方形、一般の四角形の面積を中心に)に関する授業の研究・実践(福井県大野市有終東小学校) ◎子供たちに、自己活動としていろいろな幾何の命題と証明をつくり上げさせていく「思考活動の表現フレーム」は、前年度までに既に、考えられていたが、それは、主として中学校の三年生向けに開発されたものであった。2年生向けの「思考活動の表現フレーム」を開発することは本年度の大きな課題であった。 図形に関して気付いたこと、考えことを「言語」だけで書き込む形式の3年生用の「思考活動の表現フレーム」だけでなく、図やイラストで書き込んでもよいような形式の「思考活動の表現フレーム」の導入を試みた。 その結果、次のような注目すべき成果が得られた。★これまで、論証をどう構築していていいか分からないで手をこまねいていた40〜60パーセントの生徒達が、着実に論証を構築していくことが出来るようになった。 ◎触覚によって得られた情報に基づいて、いろいろな四角形の形や面積を求める公式をつくり上げていく活動を取り入れた授業を数週間に亘って実践した。その結果、学級崩壊がささやかれているクラスの子供たちでさえ、別人のように真剣に取り組む姿勢が見られた。このことは、現場の教師も想像さえしなかった意外な成果であった。
|