平成10年度は、3年計画で実施した日本の博物館における自然史(動植物)展示の実態調査の最終年度にあたるので、実施計画にしたがって近畿・中国・九州地区に所在する主要な博物館と、最近新しく開館した博物館、及び特殊な性格を持つ自然史系博物館を補充的に実地調査した。 1 調査を実地した博物館 次の本地域の博物館9館と、補充調査として3館の調査を行った。滋賀県立琵琶湖博物館、三重県立博物館、大阪市立自然史博物館、兵庫県立人と自然の博物館、倉敷市立自然博物館、山口県立山口博物館、北九州市立自然史博物館、熊本市立熊本博物館、宮崎県総合博物館。 このうち、滋賀県立琵琶湖博物館は、平成8年に新しく開館したので、調査予定館の一部を変更して調査を行った。北九州市立自然史博物館は、展示更新の情報があり除いていたが、開館していたので記録に残すため調査した。また宮崎県総合博物館はリニューアル中で本年度の計画から外していたが、平成10年5月に開館していることが判明したので急遽3月に調査を行った。補充調査では、平成8年に新しく開館した群馬県立自然史博物館、特殊な博物館として群馬県立榛名山ビジターズセンター等を調査した。 2 調査方法と結果の整理 実地調査では、前年度同様に調査内容の正確を期すために、展示資料の名称等の書取りを行うとともに、今後の研究資料として写真撮影を行った。また研究の一環として、写真からの読み取り等を行って、展示の構成を一覧表の形で作成するとともに、データベース化の資料を作成した。しかし調査資料が多く継続中で一部を報告書としてまとめた。 3 今後の研究計画 科学教育の見地からの検討を加えながら上記の作成作業を進めるとともに、調査結果のCD-ROM化も検討したいと思っている。また、この3年間に調査できなかった博物館についても継続して調査し、展示に関する研究資料の蓄積を図りたいと考えている。
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