研究概要 |
本年度は視覚刺激に対する姿勢制御系の応答を重点的に調べた.体動の指標としてさらに重心動揺計を用いて重心を計測した.これにより頭部および体幹の動き以外で床近傍で磁気に乱れが生じるため計測できなかった全体的な体動を調べることができた.また,指示運動では3次元的な運動を伴うことからデータ処理を行い結果を出力するまでに時間がかかるが,最近の高速パーソナルコンピュータを使用することにより有効な3次元データを表示できる.本研究では,ヒトの内部空間の構成過程を調べることを目的とし,視聴覚刺激の時間をいろいろ変化させ,姿勢を変化させることにより時間的に内部空間がどのように構成されるかを調べた.被験者として健常者および学習障害児を用い,得られたデータから内部空間の時間的形成過程,刺激の種類による差異および刺激ごとの内部空間の存在の有無を調べた. これらの装置を用いて学習障害児の内部空間の構成に関する研究を行い,日本エム・イー学会,電子情報通信学会,日本バーチャルリアリティ学会等で成果を発表した.
|