研究概要 |
(1) 小学校4年社会科における社会科の授業で,教育の方法及び技術に関する授業を履修している学生や,一般の方がメーリングリストを介して学習支援をおこなう実践を行い,その観察結果の分析により,以下が明らかになった。 ○子どもたちの電子メール環境として,フィルタリング機能をもつメーラの利用がのぞましい。 ○教師,特にネットワークに関して初心者である教師は,電子メール,メーリングリストを多く使った方法をとろうとするため,ティームティーチングなどの形態をとることにより,情報教育に詳しい教師とペアで指導にあたることにより,その他のメディアもふくめ,目的にあったメディアを選択できるようになる。 ○子どもたちに対して有意義な学習支援者を投稿させる要素として,学生をスーパーバイズする大学院生またはコーディネータの特性,行動,態度が大きな影響を与える。 (2) 9か月間にわたる,メーリングリストとフェイス・トゥ・フェイスのミーティングとを組み合わせた形式の,大学主催の公開講座及び,6か月間にわたる,メーリングリストを主なコミュニケーション媒体とする山梨県教育委員会主催の生涯学習講座(オンライン講座)において,受講者が小学生に対する学習支援をおこなうよう推奨し,支援者,子どもの間のコミュニケーションを分析することにより,以下が明らかになった。 ○機器のトラブルに即応できる技術スタッフの充実。特に電子メール,メーリングリストのサーバに関するスタッフの確保が重要である。 ○教師または,授業に立ち会っている大人が,子どもの学習状況を支援者に伝えることがもっとも重要である。 (3) 教育用メーリングリストのリスト,メーリングリストを利用するにあたっての留意事項等をまとめた文書等をWebページに公開した。
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