研究概要 |
1.コンピュータを用いた授業で発生するトラブルの分析 コンピュータを用いた授業におけるさまざまなトラブルの発生を、授業者の属性(教育経験年数等)や授業におけるコンピュータの利用の形態(Logoによるプログラミングか、CAI授業か)などの多用な観点から分析した.その結果、扱った事例の範囲では、それは授業者の教職経験年数等に依存せず、コンピュータの利用の形態のみに依存することが分かった.また、トラブルの発生は適切なティーム・ティーチングによっておさえることができることと、その場合に必要とされるティーム・ティーチャーの役割やその背景としての経験等についても明らかにすることができた. 2.新たなテクノロジーの導入と学校文化との関わりについて 教室へのコンピュータの導入とその使用に対する教師の対応の詳細な分析を通して、新たなテクノロジーの導入とその使用に際して、教師は、これまでの学校文化に即した形にその利用を適合させる、つまり「文化的同化」を行う傾向があることを明らかにした. 3.インターネットの教育利用と学校文化 標記の点について、ある学校の実践事例を中心とした分析をとおして、学校相互のインターネット利用は円滑に行える可能性が高いこと、その反面、現状では、学校以外との情報交流は困難を多く伴い、少なくとも教師というフィルタを通す必要があることを明らかにした. 4.質的データ分析手法の適用 以上の分析に「質的データ分析手法」を適用した.その結果,その適用の可能性や問題点についても明らかにしてきた.
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