主に日本人学習者を対象に、英語の動作や状態を表す語彙について、デジタル化した動画と音声を利用して効果的に表現し、データベース化してマルチメディア型英語教材開発の素材とすること目指した。今年度は、次の2点をすすめた。 (1) 動画辞書を利用するためのユーザーインターフェースの開発 (2) WWW上でのデータ公開方法の検討 (3) WWW上で動作する英語学習教材の提供とその利用実験 デジタル化した映像をインターネット接続されたサーバー上に蓄積しつつある。各々の動画は200KB〜2MB程度の大きさである。この生データは順次中部大学語学センターのWWWサーバー(http://langue.hyper.chubu.ac.jp/ozeki/)で公開されつつある。 当初動画辞書をCD-ROMと検索専用ソフトの組み合わせにより実現する予定であったが、ネットワーク環境の整備の現況を考慮してWWWによる検索と提示をおこなうこととし、その技術的な問題点について検討した。WWWでの映像と音声の提供は、この1年で急激な技術的進歩があり、当初予定していたものより大幅に高品質のデジタル化処理を行ったデータも無理なく提供できるようになった。その技術的進歩に対応するために、これまでにデジタル化された映像・音声についても見直しを行い、新規データの追加と平行して、既存のデータの再処理にも取り組んだ。 同時に、WWW上で動作する英語学習教材の開発も進め、データベースと連動した教材提示および自動採点システムを一応作成し、利用実験を行った。教材は、現在は中部大学内のアクセスに限られるが、http://www-si.hyper.chubu.ac.jpで公開している。
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